発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

12.表現/オリジナリティ

Q.オーラのある人は、大きく見えませんか

A.顔や姿が大きく見えるのがスターです。嬉しいときや喜んだときはそうなります。そういうときは、手足の振りも大きく、飛び跳ねたりしますね。背も伸ばすので尚さらです。([E:#x266F])

Q.歌手に演技力が必要ですか。

A.何も俳優だけが演技をするのではありません。誰でも人生で人と関わるのには、役割をもち、それを演じているわけです。 TPOをわきまえず、ありのままの自分を晒すとうまくいかないから、社会人である限り、公の場では仮面をつけ、望まれるようにふるまう…

Q.目力が足りないといわれます。

A.眼力とは、眼の圧力、オーラ、影響力で、カッと見開いた眼で相手を感じ入るようにさせる力でしょうか。声は、その点、強く出せるのですが、強すぎるとびっくりさせたり感情的に不快に思われたりします。極端はよくありません。表情は鏡で、声はヴォイス…

Q. ニュアンスをつけたくて、曲の歌い始めは息を多めにしたいのですが、発声的には問題ないでしょうか。

A.表現は歌い手の自由であり、私もレッスンでは個人の表現を尊重しています。こう表現したいというしっかりとした思いであれば、ぜひそのように歌ってみたらよいと思います。 発声的な問題としては、息が不安定になる場合があるかもしれません。具体的には…

Q. 好きな曲で、高音域も声は出る高さなのですが、気持ちが乗れていない感じがするのはどうしたらいいのかわかりません。

A.好きな曲なので、いろんな歌手(又は特定の好きな歌手)の歌い方を何度も聴いたり、ご自身でもたくさん歌ったりと、その曲とたっぷりと向き合ってきたと思います。もしリズムや音程、高音域も問題なく、技術的な部分が準備万端であれば、音楽的なことに…

Q. 声のくせのリスクとは、どのようなものですか。

A.くせというのは、一度、身につくと直しにくいものです。まず気づかないし指摘されてもやりたくてそうしているのではないからです。そうしたくなくてもそうなっているのは、他にやりようがなかったりするわけです。 それに何より、当人には、その方が楽で…

Q. 表情筋と声について知りたいです。

A.感情を無理に声に込めなくとも、顔の表情によっても声の質が変わり感情も伝わります。表情筋は、ヴォイトレでも微妙な音色の調整に使われます。 ピッチなどを口角などで調整させているトレーナーもいますが、基礎としては感心しません。表情とリンクする…

Q.「若いですね」「がんばってください」と、いつも言われます。

A.どうもそれは、必ずしも褒められたものでもないように思います。若いのですから、がんばりましょう。([E:#x266F])

Q.人前に出て、よいイメージにみられたいです。

A.くせ、瞬き、手の動き、姿勢に気をつけましょう。 よいイメージとは、きちんとしている、分別ある、誠実、重みがある、威厳、堂々としている、社会性がある、親しめる、意欲的、ポジティブ、やさしそう、親切そう、明るい、活動的などです。言動の一貫性…

Q.クリエイティブになるために、どうすればよいでしょう。

A.無難よりはうっとうしさ、簡単よりは面倒くささ、先送りよりはすぐ、無関心よりは関心、興味をもつことです。正気でいられる場を守ることでしょうか。([E:#x266F])

Q.報道の偏向について、どう思いますか。

A.マスコミも商品として売り、その自らの立場を保身するものです。そもそも公平などありえませんが、それを優先する姿勢は問われるでしょう。できるだけ、多角的に言い分を取り上げることです。([E:#x266F])

Q.アートや文化をつくりにくい世の中ではないでしょうか。

A.創造的な環境とは、制限下、抑制のなかでの自由ですが、無駄、どんでん返しが文化です。今の日本ほど、こんなに誰もがつくりやすく、発信しやすいツールのそろった環境はありません。皆がつくったり出したいから、受け手が間に合わないようですが、アー…

Q.作品は一般向きにと考えるべきですか。

A.仕事としてなら、他の人の評価を前提とします。期限、分量、内容と、想定する相手が欲するように心がけます。つまり、発注主を考えます。 たとえば、このQ&Aは、必ずしもそういうつもりではないので、一般的な読者だけを対象にして述べていません。一般…

Q.オタクは、ロリコンですか。オタ芸をどう思いますか。

A.ロリコン、和製英語roricon→英語でloliconとなりました。ロリータフェチというと、ナボコフの「ロリータ」は12歳です。コンプレックスがついたのは、マザコンからの流れでしょうか。「萌え」に準じます。コンプレックスは、表に出ないものだから、日本人…

Q.のど自慢では、チャンピオンの歌がつまらなくなってきたと思うのですが。

A.一昔前は、バックの伴奏のメロディを全く無視して歌ってしまうのに、けっこう長く聞かされてしまうような歌がありました。のど自慢の鐘一つです。お年寄りに多かったです。アマチュアゆえの素朴さにその人柄を楽しめたのです。皆がカラオケで卒なく歌い…

Q.五感を磨くと声もよくなりますか。

A.五感は大切だと思います。センサーとして情報を取り入れるもので、生体を守るためのものですが、声は出すもので逆です。守るために使うにも攻めて守るわけですね。守りのなかで一人攻めるピッチャーのようなものですね。声は出せていても、しっかり使う…

Q.森繁さんの「歌は語れ、せりふは歌え」とは、どういうことでしょうか。

A.歌は歌って、せりふは語ってというのが、そういう形だけになってしまってはよくない。歌は、ことばのように、せりふは、音楽のように共に活かさなければいけませんということでしょう。せりふ、ことばには、感情や間、メリハリなど、歌、音楽にはリズム…

Q.幼い頃は、どうして声が自由に出せていたのでしょう。

A.幼かったからです。周りを気にせずにいたからです。家庭でも、学校でも、社会的な自覚の元では声を自由に出すことはタブーでしょう。スペシャルクラスに行くことになります。([E:#x266F])

Q.日本人は、感情表現やパフォーマンスが苦手なのですか。

A.はい、自己主張が強くなく、抑えられて育っているために、人前での表現には不慣れで緊張しやすい人が多いです。昔からの習慣、環境の違いです。これは必ずしも欠点ではありませんが、舞台ではマイナスです。([E:#x266F])

Q.日本人は、息も声も表情も足らないのですか。

A.息や声のこと、その効果や使い方を意識して育ってきた人は少ないと思います。表情も、欧米人などに比べると、その差は顕著です。([E:#x266F])

Q.歌は、個人的な主張が問われているのですか。

A.音によって明かされる世界の真実をとるか、一個人の感情をとるかは、スタンスによると思います。([E:#x266F])

Q.抑揚について、言語と音楽面とどちらを中心にしますか。

A.何となく日本では、ポピュラーは言語の抑揚、クラシックは音楽的抑揚を中心に思われているかのようです。そうでなくとも、一方に偏り、その逆ができず、弱点になっているケースが多いです。私は役者型のヴォーカルには、音楽面で期待できないので、こと…

Q.歌い手に有利な条件は何ですか。

A.聴く感覚、声のよさ、独自性、個性と表現力、意志と健康(体力とその管理)、ルックス、気づく力、学ぶ力、したたかさ、創造力、パフォーマンス力、勇気、性格など多様です。([E:#x266F])

Q. 歌手には、天与の歌声というものが必要なのですか。

A.声はよいのにこしたことはないですが、変えることもできます。また、声以外に重きを置いて作品やステージをつくることはできます。([E:#x266F])

Q.天賦の才能があるかの判断はできますか。

A.天才であれば、誰が見てもわかります。わかってもらえないなら、そう思わないことです。秀才であれば、時間をかけて最低条件をクリアして、資質を問うてください。もちろん、こういう分け方は、正しいものではありません。例えば、プロの野球選手になれ…

Q.ゴスペルやブルースのコピーをしていますが、喉が痛いです。

A.本人がものまねコピーを、それと気づかずに、まねた声で歌っているときには、なかなか改めにくいものです。それで周りに認められ通じていると尚更です。しかも、喉が痛い自覚、痛めた経験のないときは、なおさらです。私としては、より大きな可能性のた…

Q.声の判断は、何に基づいて行っているのですか。

A.とても複雑でもあるのですが、こちらの心に声として届くのかということでしょうか。大抵は、せりふ、ことば、発音、歌なら音感、リズムなどに判断がいくのですが、私はそれらを取り除いた声そのものでみることに努めています。感性と体験に基づいてみて…

Q.よい音とよい声は違うものですか。

A.よい音は楽器のものであれば、楽器として美しい共鳴になります。声も音楽的にそう見ることもできますが、私は、音楽以前の、その楽器の本質の聞こえる、伝わる音、声では、その体の本質の音としての声をみています。共に命があることは変わりません。([…

Q.バンドとか合唱とかに専念している人たちは、世の中のことにあまりに無関心だと思うのですが。

A.日本では、歌手やタレントなども政治的、社会的な発言は抑えます。あまりよい意味でない、サラリーマン的、お役所的という生き方は、多くの日本人に当てはまることです。とはいえ、世の中に生きているのですから、世の中と切り離されているわけではない…

Q.ヴォイトレにパワーを求めたいのですが。

A.それには声だけでなく、取り組みや練習もパワフルにしていくことです。生きるためのヴォイトレとして、位置づけ、すべてを全力で打ち込んでみることです。全身全霊で、ピークパフォーマンスを実現するまでやり続けることです。ヴォイトレのパワーは声だ…