発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2426.感情を込めて言ったつもりでも、まわりには伝わっていない。言い回しが悪いのでしょうか。

A.言い回し等の技術的な問題もあるかと思いますが、それ以前にリアルな気持ちになっていたのか考えてみましょう。感情を込めて言ったつもりと言っていますが、本当にその気持ちになっていますか。なんとなく雰囲気になっていませんか。表面的な浅い表現になっていませんか。そういうことを考えてみてください。
また自分が思っている以上に、気持ちというものは外に出にくいものなのです。普段の自分の感情の起伏のままでは、なかなか気持ちは外に出てきません。普段の自分の感情の2~3倍の大きさの気持ちでしゃべってみましょう。それぐらいでちょうどいい表現になるはずです。慣れるまでは、こんなにも大げさに気持ちを作らなければならないのかと疑問に思うこともあるかと思いますが、徐々にその大きな気持ちに慣れていってほしいのです。

 また言い回し等の技術に逃げてはいけません。気持ちが作れないことの逃げに使ってはいけません。表現の技術としては、そういうことも大切になってきますが、その前にリアルな気持ち作りのほうが大切なのです。
自分の思いが伝わらないことを、技術のせいにするのではなく、自分の思いの少なさであると反省し、それに向けて努力していくことが大切なのです。