A.たとえば、世界的なテノール「ルチアーノ・パヴァロッティ」という歌手がいます。発声はどの音域でも無理が無く、高音域はとても伸びやかで明るい輝きのある声です。どこにも短所が無いと感じますが、明るく輝きのある声が短所になるときもあります。役によっては、暗い過去を背負った、陰りのある人物を描く場合に、あまりにも声が明るすぎてミスマッチしてしまうことがあるわけです。逆に、高音域の発声に多少難があっても、暗めの声で高音をギリギリのテンションで歌った方が感動を呼ぶ場合は多々あります。このように、芸術というものは、常に、必ずこうであるべきだ、という枠が必ずしもあるわけではないものです。そこがおもしろいところであると思います(♭∀)