A.「声帯萎縮」とは、喉の奥にある声帯がやせ衰えてくる老化現象のことです。そもそも私たちの声は、肺から出た空気が声帯の隙間を通る際に、細かく振動することで発生します。つまり、声を出すための筋肉である「声帯」を自由自在に操ることで、声を出しているのです。ところが年を取るにつれ、他の筋肉と同様に、声帯は少しずつやせ細っていきます。すると、二枚の声帯がしっかり閉じなくなり、隙間から空気が漏れ出すことに。その結果、「声のかすれ」や「声が出にくい」といった異変が生じてしまうのです。この状態を「声門閉鎖不全」と言います。実は「声帯萎縮」は、誰にでも起きる可能性がある、ごく一般的な老化現象に過ぎません。なぜ起こるかというと、一般的には、声を使わなすぎることが一番の原因としてあげられます。