発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3660.声を圧縮するとはどういうことでしょうか。

A.感情的な意味合いを持つ声は、ある意味、圧縮されています。感覚的には、顔面、もしくは顔面の中で声と息を細く圧縮し、同時に気管が絞れる感じです。これが無いと、広がって、中身の薄い声になってしまいます。よく、声帯のくっつきだとか、鳴りが弱い、などいう人がいますが、こればかりにこだわった声は大概、いかにも自身の声帯の鳴りだけに酔っているような歌声です。歌声その物に意味を持たせるには(圧縮するには)どうしたら良いのか。これは、声、息の軌道、形 をイメージで捉えるより他に方法が無いと思います。どんなに調子が良くても、これが無いと、一時は良い声で出ますが、必ずバランスは崩れていき、不思議なことに、調子が悪くても、正しい声の軌道に導いてやると、調子は良くなります。あるオペラ歌手が言っていましたが、本番の九割は調子悪い!しかし、その調子悪い状態で、ある一定の水準で歌えるのがプロです。致命的な障害は、ダメですが、少々の不調は、プロとしては言い訳にならないですね。(♭∀)