発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3728.プレースメントを喉に置く発声と、そうでない発声の違いについて教えてください。

A.フォーカスという概念が関与しているらしいですが、未だ、ハインズ氏の記述の理解に苦しんでいる部分です。経験則で言うと、セカンドボイス(中声域又はパッサッジョ域とも言う)の時に、硬口蓋にプレースメントを感じるようになった時に、その焦点をハッキリさせようとすると、反射的に唇が歯から離れ、捲れる形になり、適度に表情筋が収縮します。

一方、プレースメントが全部喉にあるメロッキ派の中の、リチャード・タッカーなどは、逆に唇が歯に巻き付くような形になり、喉頭の緊張が増します。リチャード・タッカーという歌手の形は後に研究するとして、前記の唇が捲れる形を保持しながらサードボイスに移行すると、響きの奥行きと輪郭が確保されるようです。コペルトにする前の中声域は、特に声の輪郭がハッキリした方が良いようです。(♭∀