発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3768.本番前のトレーニングはどこまでやるのでしょうか。経験も通してのお考えをお聞かせください。(5)

A.本番前は、声を出すより、よく、体が動くよう、柔軟をするといいと思います。

歌い手は、非常に、フィギュアスケートとよく似ています。アスリートの部分もありますが、アーティストでなければいけません。オリンピックなどを見てみると、キム・ヨナ選手は、直前のリンクの上では、短時間で、切り上げて、体力を、本番に温存していたように思います。そして、少し、ミスをしても、気にするどころか、笑顔が見られるぐらいの、気持ちの余裕すらみられました。

直前は、決して、歌いすぎず、本番を、よいテンションで迎えられるよう、歌以外のことから、自分の気持ちを上げる事をするほうがよいかもしれません。だからといって、何もしないのではなく、柔軟などの、あまり体力を消耗せず、かつ、すぐに歌える体を作っておくことが大事だと思います。直前で、たくさん練習しても、急には、うまくなりません。それだけでなく、歌いすぎることによって、かえって、普段の力が出ないこともあります。自分の体と相談して、楽しんで歌えるエネルギーを温存しておくことが大事です。そして、短い時間で、自分が表現できるよう、集中できる、テンションにもっていくことに、エネルギーを費やすことが、とても、大事だと思います。(♯Ω)