A.中音域から高音域への境目周辺でポジショが不安定になり歌いにくくなる、ということは多くの人に共通した課題です。しかし大きく分けると、人によって
1境目周辺で息が流れず強固に喉が上がり、音階が進むほどに声が詰まってしまう場合と、2不安定な境目を通過するとその先の高音はまた安定してくる場合があります。1の場合は、中音域での安定したポジションから一音ずつでもいいので少しずつ音域を上に広げていきましょう。歌うポジションや感覚を、焦らずに身体に覚えこませていきます。
2の場合は、中音域から不安定な境目に入ってもあれこれ考えずにひとまず通過し、高音域をある程度歌ってから下降してきて、”高音でのポジション、感覚を保ったまま”より良い状態で不安定な境目を歌います。
2ではある程度の音域を歌う中で高音をトレーニングすることになります。またどちらの場合にしても、最初の段階では高音のロングトーンや複雑な音型・リズムは避け、まずは「簡単な音型・高音は短めの音」で歌う中でポジションや体の感覚に慣れていくことです。(♯α)