発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3813.地声を高い音まで伸ばしたいがどうすればよいか。(8)

A.本来は地声の領域なのに早くから裏声にしていたり、するつもりはないのに裏声になってしまう方がいます。しかしその場合を省けば、人それぞれ地声と裏声の切り替わる場所はだいたい決まっており、その切り替わる場所を高音よりに大幅に伸ばすのは至難のわざです。半音ずつでよいので、少しずつ地声の幅を広げようと思って取り組むのがよいです。発声練習では、一音目をいかにして歌い出すかがポイントです。恐る恐る、探りながらではなくしっかりと歌い出すめに、母音だけよりも一音目に子音を入れて歌うことが効果的です。例えば子音MFなどは、発音するのに手間がかかる分、声が出る前に体が歌う準備をするので一音目をしっかりと歌い出す助けになります。高音域では子音を掴み取る、食らいつく、といった感覚で鋭く音程を狙います(喉だけではなく「お腹の支え」があることは前提です)。このようにエネルギーを持って一音目を歌い出す中で、半音ずつ地声の幅を広げていってください。(♯α)