A.歌うときに一番大事なことは、喉を開けることと「マスケラ」で歌うことです。「マスケラ」とはイタリア語で「仮面」の意味です。先生が、マスケラでうたいなさい、ということは、声を感じる位置が常に顔面上部でなければならない、ということです。マスケラ、というのはどこか、わからないという方は、カーニヴァルとかでみる顔面の上半分だけのお面、を想像してください。キラキラ光るめがねを想像するのもよいでしょう。わからない間は、目のあたりに手をかざし、そこに声がくるようなイメージで歌い続けてください。
ただし、マスケラで歌う、とは、顔面に声を響かせる、ということではありません。鳴らす、ことではないということです。そうするとたいてい声はひらべったくなり、キーンとした音になります。理由は、まるく開いた喉の奥のスペース、あるいはそのあたり、でつくられる深い響きの中心地から、離れすぎるせいだと思います。そうではなく、そこで歌う、ということです。それがつまり、高いポジションで歌うということです。(♭∀)