発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4558.トレーナー自身の勉強法を教えてください。(歌唱中心に)(10)~(13)

A.月に1度か2度、自分の先生のところにレッスンに通っています。自分の声を客観的に聴いてもらい、正しい方向に導いてもらうことが、プロであっても必要なことです。
いや、プロであるからこそ必要なのかもしれません。
まとまった時間があるときには、NYにいる恩師のもとへ飛んでいくこともあります。この場合は、滞在中出来るだけ回数多く通います。日本でもNYでも、レッスンは録音し、その後ノートにとります。そして、日々の自分の練習に役立てます。
そのほか、CDはもちろんですが、ライブやコンサート、ミュージカル、歌舞伎、芝居などの舞台を観にいくことも怠りません。生のものを吸収することは何よりも大切なことだと思うからです。
必要であれば書店でボイストレーニングに関する本を手に入れることもあります。
また、最近私の周りでは、私と同じようにボイストレーナーをしている仲間が増えましたので、仲間同士での情報交換などもしています。私の引き出しに無いものを彼らから吸収するなど、トレーナーになってからも、毎日が勉強です。(♯Å)

A.新しい曲に対しては
・音源のあれば、複数の歌手(一人、二人だと解釈が偏ったり、癖があったりする為)で聴き、どんな感じの曲か把握します。
・原語のものであれば、一つずつの単語を訳し、どんな内容の曲かを考えます。
・楽譜を隅々読み、歌のメロディーだけでなく、伴奏からもどんな表現をすれば良いか、読み取るようにします。
・メロディーは最初に必ず、ピアノで音を取りながら、メロディーラインとリズムを体で覚えるようにします。
・何度も何度も歌いこみ、曲がしっかり自分の中に染み込むようにし、自分の表現で歌えるようにします。(♯μ)

A.勉強といっても何を目的とするかにもよりますが、まず新しく曲に取り組むときはなるべく音源や映像に頼らず、楽譜をよく読んでリズムやメロディ、そして歌詞を確認します。海外の言葉の詞はよく韻をふんでいるものが多いので、それをさがすのもなかなか楽しいですし、歌詞を書き出してイメージをふくらませたりします。メロディはリズムを刻むだけでも曲の流れを感じることができます。またそれ以外の勉強としては、何か興味をもったもの、それは音楽だけに限らず芸術全般や哲学、文学、科学、スポーツなど、どんなものでも自分のアンテナにひっかかれば何でも興味をもって目を向けます。面白いことですが、そこには何かしら自分の求めていたものがころがっていることが多いですし、それらを材料にして自分ができているのだと思うと、自分らしさとは自分で組み立てていくもののように感じます。(♭Ч)

A.自分でできることとして、譜読みをする、歌曲やアリアなどの場合は単語の意味調べと翻訳を行う、取り組んでいる曲の音源を、一人の歌手に限らずできる限り多くの人の音源を聴き、それぞれの違いを研究するなど、を行います。
譜読みでは、初見の場合、まず、単語の意味調べと翻訳(同時に発音が分からない単語は、発音記号も調べる)→言葉のアクセントに気をつけて歌詞だけを読む→リズムをつけて歌詞を読む→単一母音だけで音取り練習→最後に歌詞と音をつけて歌うという手順でさらいます。
また、自分自身も定期的にレッスンに通い、先生にみていただきます。
レッスンや練習はできる限り録音して、先生の仰っていることと、実際に今の自分が歌っていることをしっかりと聴いて研究します。
自分の録音と一流の歌手とを聴き比べ、「マネ」ではなく、テクニックや表現方法を研究し、必要と感じる部分を取り入れるようにしています。
時として、歌を研究している者同士で集まり、発声・歌唱研究をすることもあります。(♭Я)