発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.声立てとは。☆

A.「声立て」(起声、アタック、アインザッツ)とは、発声時の音の出はじめのことをいいます。これは、声門閉鎖と呼吸圧上昇とのタイミングによって、次の三つに区別されています。

 

1.「息を伴う声立て」(気息起声、H起声)・・・声門が閉じるより前から呼気流が強まり、音声に先立って気息音が聞こえます。

 

2.「硬い声立て」(硬起声)・・・声帯を押しつけるように、声門を強く閉じた状態から、強い呼気圧で声帯振動して発声が起こります。軽い咳払いやスタッカートの場合に表れます。(このような声門破裂音は[  ]の記号で表わされる)。

 

3.「柔らかい声立て」(柔起声)・・・声門閉鎖と呼気圧上昇がバランスよく整って、声帯振動が始まります。音声衰弱症の場合には柔起声ができなくなって硬起声を用いるようになることがあります。

 

発声の終わりは「止声」(アップザッツ)といい、声立て(アインザッツ)の場合と同じように3つの切り方があるのです。(♭)