A.原則として、発声に関わりませんが、あらゆる運動は一部の筋肉の一つの動き方で決まるわけではありません。骨折や筋肉が吊ったときは、そこの処置が必要です。発声において、声帯の調整は外側からはできません。声帯は喉頭の中に入っているからです。さらに、筋肉が力としてでなく、声帯での音声変換としての使われ方をしていることで、どこよりも複雑な要因がいくつも絡んでいます。発声については、一つひとつのパーツのことよりも、その連動性が問われます。パーツが壊れていてよいわけではありませんが(その場合は医師の担当です)、若干、不具合があっても(というのは、誰しも完全ではないからです)、その連動性においてカバーすることを優先するわけです。それが、個性にもなっています。その判断が目的やレベルによって、トレーナーによって、かなり異なるものです。(♯)