A.一人ひとり声が違うところ(これがオリジナリティと思われている)と、ことばのあるところ(音楽的に成り立っていなくても説得できてしまう)ことです。ですから、バンドのメンバー同士で厳しく、音楽的な展開について指摘しあっていても、ヴォーカルはかやの外に置かれて、指摘を受けにくいのです。(ヴォーカルがもっと秀れていて楽器レベルに声を使いこなせていたら、音楽として完成していくプロセスで、かなり気づきやすくなるはずですが・・・)
いつも歌詞を歌う前に、「ラ」や母音で、合唱団のように歌わせるトレーナーもいます。これは発声や共鳴でのシンプルな演奏でのチェックを目指すためですが、よほど基礎ができていないと、逆にことばをつけるよりも難しく、よくなくなってしまうこともあります。声の魅力を演奏レベルで捉えるには、子音も含めたことばでやるほうがうまくでき、そのニュアンスもわかりやすいでしょう。(♭)