A.よい話とは、簡単にいうと、その合計点が高いということである。ところが、多くの話し手は内容そのものしか考えていない。聞き手の理解度や聴き方に問題があれば、話す内容がいくらよくてもダメなのである。
そういう時は内容よりも伝え方が大切になる。理解度、聞き方は伝え方によってコントロールされるからだ。聞き手の理解度のなさは、うまく例をとってわかりやすくし、熱意のなさはモチベートをかけるなどして、初めて話の内容が伝わる。だから、極言すれば、内容がなくとも、伝える力量があったら、聞き手を満足させられるとさえいえる。聞き手は一人の時も100人の時もある。その時々に応じてすべてを満足させようとするなら、話の内容だけではとても難しい。だから、伝え方が大切になってくるともいえる。下手な話というのは、内容よりも伝え方の基本的なルールを踏まえないために、そのように思わせてしまうことが多い。(Э)