発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q. 日本人と外国人の発音のポジションは違うのですか。

. 海外に行ったときや、来日されている外国人の人々と会話をするときに、欧米人の人々の声のパワーに驚くことがあります。それを感じていらっしゃる人も多いと思います。

つつましく暮らす日本人らしい、「近所迷惑になるから大声を出さない」というような文化の違いもあるのかもしれませんが、我々が普段会話をするような日本語は、比較的浅いポジションで母音を発せられることが多いと思います。

そして、言葉の関係もあるかもしれませんが、日本語は鼻声になりやすい言語でもあります。助詞の「が」などは鼻濁音にするというのもありますが、過度にそれを意識しすぎてもよくありません。全体が鼻声になると、歌を歌った時にはのどが上がりやすくなったり、弱々しい声になったりということにもつながります。

欧米人と日本人の発声で違う部分、特にイタリア人と日本人を比較するとわかりやすいと思うのですが、声を発しているときに胸が振動しているかどうかという部分がおそらく違うと思います。「胸声」という部分を日本人はいまいち使い切れていません。この部分を使いやすくするためには、いつもよりも「発音」している位置に気をつけなければなりません。そして、あまり高すぎない声で会話をするようなイメージを大事にするとよいでしょう。([E:#x266D]Я)