発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q. 体が疲れていても、毎日必ず自主練習をしています。喉を鍛えるために、他にも何か方法はありますか。

A. 自主練習を行うのは上達する上では必要なことですので、その意気込みは素晴らしいです。ただし、忘れてはいけないことがあります。それは、歌い手にとっては身体が楽器であるということです。私たちはピアノや弦楽器のような物体ではなく、生身の人間なのです。弦が切れたら張り替えるというわけにはいかず、喉が疲労しても取り換えはできませんよね。そして楽器であるあなたの「身体の状態」によって、自主練習の質や効率も左右されるのです。

例えば、身体の疲れを感じているときは、元気なときよりも声が出しにくいと感じませんか。そうすると、よい状態のときよりも喉への負担が増えてしまうのです。いつでも身体に鞭打って練習するのがいいのではありません。ちゃんと身体を休ませ整えることも必要です。喉だけを鍛えることはできませんので、今後は歌うための身体を作るのだという認識に切り替えましょう。