発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

04.発音/言葉

Q.日本語は、あいまいな言語ですか。

A.言語である以上、どの言語もあいまいなものなのですが、日本では、それを使うのに、あいまいに、はっきりさせないで使うことが多いのでしょう。明確に使うこともできるのですから、言語としては、そういうものではないと考えます。

Q.外国語で一つの意味と思い込んで使っていることばは、けっこうありますね。

A.タイ語の「マイペンライ」は「問題ない、大丈夫」みたいに思っていますが、謝る、礼をいう、慰めるなど、多くの意味があるそうです。 ハワイの「アロハ」も「ようこそ」「こんにちは」だけではなく、神の心などの深い意味があるとなると「バイバイ」では…

Q.もっとも簡単に日本語を学ぶ方法は、ありますか。

A.日本語の否定は「ない」より「な」をつけ、疑問は「か」をつければよいのです。「行く」の場合なら、「行くな」と「行くか」で使えます。

Q.英語が母語ではない国では、英語をどう学ばせているのですか。

A.VOAは、放送用に英単語を1,400にしました。アメリカの政府が予算を出して、海外で聞かせるのに簡易な英語にしたのです。

Q.日本でも、英語が共通語になる可能性があったのですか。

A.当初、東大の前身であった開成学校は、英語で授業していたそうです。

Q.日本語の母音は、5つですか。

A.はい、発音の聞き取りの力で説明します。言語一般として、基本となる母音は13種あります。それは母語になっていくうちに選ばれていくのです。日本語は5つ、英語は10、スウェーデン語は12です。しかし、沖縄のことばの母語は、3つで、しかも島によっても…

Q.日本語は、何拍子ですか。

A. 1拍子と言う人もいましたし、8ビートと言う人もいます。拍子という使い方によります。4分の4拍子で完結していくとみるなら、そうともいえます。

Q.メリハリは、アクセントですか。

A.アクセントは、なまりのようなもので、強拍がストレスアクセントです。 強く言ったあとで弱く言う、弱くおくのが原則で、メリハリが生じるのです。

Q.英語の音は、日本語より多いのですか。

A.音素は、日本語20、英語45です。

Q.最低限の英会話には、何千語必要ですか。

A.英語なら、会話の基本として4千語、必要と言われていますが、3歳児でも2千語は話すのですから、そう多くはありません。でも、1日1語、学んでいくペースなら10年かかるわけです。

Q.欧米のことばの方が、弁論に有利ですか。

A.弁論に強いことばは、核心から説明に入ります。しかし、日本語は、逆に、場や周辺を説明していって終わることが多く、核心にズバッとは入りません。しかし、使う人、使い方しだいでしょう。

Q.言語は、語りから始まったのですか。

A.古代でギリシャはホメロスの叙事詩「イーリアス」「オデュッセイア」、オリエントは「エヌマ・エリシュ」。語り部がいて、各地の言語の文字がつくられていったのです。それは、いつの時代も同じです。ローマ字は、ウェルギリウス、イタリア語はダンテか…

Q. 漢字からくる日本語の成り立ちがよくわかりません。

A.漢字を日本語読みにしてみたのです。人(中国語でren)を「ひと」と訓で読み、「レン」の発音と近い「ニン」や「ジン」も音として残したわけです。そして、万葉仮名で漢字一文字を一音に対応させました。かつての不良ことばの「夜露死苦」みたいなもので…

Q.日本では、庶民に創造性があったのですね。

A.日本の文化は、他の国のように貴族だけが担うものではなく、早くから一般の人も嗜んできました。ブログと私小説とエッセイ、日記、俳句などを好み、マニアックな創造でコミュニケーションをとろうとする力として発揮されています。

Q.日本では、子供の歌が多いのですか。

A.はい。日本では「みんなのうた」などで、今でも子供の歌が多くつくられ続けています。

Q.日本にもピジン語はあるのですか。

A.明治維新後の横浜ピジン、戦中の台湾クレオール、小笠原クレオール(欧米人)などがあるそうです。

Q.日本には、アイヌ語以外の言語がありますか。

A.世界には6,000くらいの言語があります。ユネスコの消滅の危機に瀕する2,500言語には、アイヌ語のほか、八重山語、奄美語、八丈語など、日本の8言語が入っています。言語と方言とは厳密に分けられません。

Q.幼い子供に特有のことばは、何ですか。

A.「おめめ」「おみかん」と美化語も使います。 オノマトペも多いです。 NHKのNEWS WEB EASY「やさしい日本語」を参考にするとよいでしょう。

Q.子供に難しい発音は、何ですか。

A.サ行が難しいですね。「おかあたん」「おいちい」 「うしゃぎ」「しゅごい」。「さ」が「しゃ」、「す」が「しゅ」になっている例です。

Q.日本の東西で意味が違うことばはありますか。

A.東西で、シャベルとスコップ、素うどんとかけうどん、うどんは、たぬき、きつねも違いますね。

Q.方言を気にする地域とそうでない地域がありませんか。

A.方言の評価は、その地域の人へのイメージに左右されます。方言コスプレが流行しました。 ついでに、暗い時代の方言札(1903~1945年沖縄)、言語ヘゲモニーなど調べてみてください。

Q.「を」と「お」をどう使い分けていたのでしょうか。

A.上向きが「を」で、下向きが「お」です。「をとこ」「をんな」で、「おきな」「おうな」です。「をさない」(幼い)で「おゆ」(老いる)と反対なわけです。

Q.あそぶということの由来は、何ですか。

A.平安の時代には、「あそぶ」とは音楽の演奏でした。「あそ」は、ぼんやりした状態です。祭りで神を待つのに神事として音楽が使われました。よりまし(憑人)につくのに「あそ」の状態になるのです。恋愛を指すこともあります。

Q.「い」で始まることばの特徴は、何ですか。

A.命の「ち」は血と乳。「忌む」や「斎(いつ)く」「祈る」のように、「生きる」の古語は、「生く」で息に通じます。「い」は、厳かなものを表しています。

Q.息は、「生く」からきているのですか。

A.息をひきとる、息を吹き返す、息吹くというように、「生く」の名詞化が息と考えられます。命の「い」であり、言う=言霊の「い」です。

Q.人の体のことばが、いろんなものに使われていませんか。

A.人体に似たようにみえたら、その名がつくのはしぜんなことと思います。あばら骨→あばら家など。もしかすると、「目」や「鼻」で、「芽」や「花」かもしれません(アクセントからは、否定されていますが)。

Q.生後、子音は、どの順で覚えていくのですか。

A.どの国も同じで、「p、b、m」「t、d、n」「k、g」「w」「tz」「dz」です。つまり、口唇音、歯音、後舌音の順です。

Q.母語は、どの順で覚えていくのですか。

A.母語は、a、それに対してiが区別され、次にu、そして、その間のe、oとなります。

Q.文字を発明したのは、どの民族ですか。

A.メソポタミア文明のシュメール人の楔形文字で、粘土板に葦ペンで刻みました。シュメール語は、日本語と同じく、膠着語の系統に属します。ちなみに、次はエジプトのヒエログリフ(神聖文字)という象形文字です。パピルスに葦ペンでインクで書いたのです…

Q.沖縄の方言の特徴は、何でしょうか。

A.方言というよりは沖縄語ですが、母音が「あいう」の3つです。琉歌は、8886となります。