発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q1844.声楽家は皆、プロ並みにうまいのですか。

A.声楽家は総じて、声量も大きく声域も広いのですが、聞かせる力とはそのまま関係ありません。体ということでの声の能力でいうなら、それらもできないよりはできた方がよいといえます。
 ヴォーカルというなら、音域も音量も第一ではありません。きちんと組み合わせて表現に使えるかどうかです。使えるためには、自分の中に何があるのかを知っていることです。さらに、どう組み合わせれば最良なのかを選べることです。
 声楽の人は、声以外に神経がいっていないうちは、本当は歌えていないのです。最初は高い声や大きな声を目指すので、一時、仕方ないです。そういう時期はあってもよいです。しかし、それはプロセスであって、最終的な目的ではありません。
 最初はいいものをたくさん入れていくこと、それが組み合わさってくる、そこにその人の中で確信が出てこないといけません。一、二音をやるだけでも、四年くらいはかかります。