発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3220.呼吸の練習をするときに口の形を、唇を丸めるようにしてやってきましたが、このようなやり方は弊害となるものでしょうか。

A.呼吸法の目的は、息を楽に出させることではなく、息を吐いている時に丹田の意識を持つことと、息の流れをつかむためです。ですから、ラジオ体操の深呼吸とは全く別ものです。唇を丸めるようにすることはなんら問題はありません。
ろうそくの火を一息で消そうとするときは、深呼吸のように息を全部出してしまうのではなく、唇を狭め息の流れを細くし、効率よく息を使うでしょう。その感覚を持ってください。一点に集中し、周りに余計な息を出さないようにしましょう。そして、これ以上吐き出せないという最後のところまで使い切ってください。
すると、おへその下3cmくらいが痛くなると思います。これが丹田です。そして、出し切ったら、この丹田が膨らむイメージで息を『鼻から』吸ってください。そうすれば胸に息が入ることはありません。このとき注意しなくてはいけないのは、欲張って息を吸ってしまうことです。吐いた分だけ吸うことを心がけましょう。