発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3239.ライブの時に気をつけたらよいことはなんですか?

A.「レッスンで行ったことを活かしてください」と言いたいところですが、ライブは素の状態を人前でさらけ出すわけですから、発声のことなどを順序だてて歌うことは意味がありません。今の状態を受け止め、それを出し切りましょう。発声のレッスンなど意味を成さないと思うかもしれませんが、それは違います。何十年も使ってきた声は、たがだか数回のレッスンで変わるわけがありません。しかし、レッスンを何年も続ければ、知らず知らずそれが体に組み込まれ、その状態が『しぜん』となるのです。その時、発声のことは何も考えず歌ってみてください。何もしてこなかったときと比べると、発声や体の使い方など、全く違っているでしょう。考えて声を出しているうちは、まだまだ体得していないと思ってください。意識をしなくとも、体が自然と正しい方向に向かうようになるまで、何度も練習を繰り返すのです。音楽家は芸術家の前に技術屋、職人にならなくてはいけません。(♭Π)