発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3912. 声を呑むようにして出すのはよいでしょうか。

A.声楽教師ランペルティが述べた技法としてBere la voceというのがあります。声を飲み込む、という意味で、前方にある音を口から吸い込み、その吸い込む力を使って、うなじに向かってまっすぐ歌う、という技法です。

この技法のいいところを二つ挙げると、音に後ろ向きの緊張がが前に声を捨てることでおこる危険を防ぐ、ということ、もうひとつは吸うエネルギーが歌うエネルギーに転化されることは重要な要素ということです。

たとえばアクートでは声を呑むような緊張を得ることで、わかることがありますし、足元から吸い上げるような歌い方で、声門閉鎖やマスケラをつかむ人もいます。ただし、わたしはこの方法では決して歌いません。あくまで息を喉頭に集中させて、ひびかせて吐きます。(♭∀