A.声楽教師ランペルティが述べた技法としてBere la voceというのがあります。声を飲み込む、という意味で、前方にある音を口から吸い込み、その吸い込む力を使って、うなじに向かってまっすぐ歌う、という技法です。
この技法のいいところを二つ挙げると、音に後ろ向きの緊張がが前に声を捨てることでおこる危険を防ぐ、ということ、もうひとつは吸うエネルギーが歌うエネルギーに転化されることは重要な要素ということです。
たとえばアクートでは声を呑むような緊張を得ることで、わかることがありますし、足元から吸い上げるような歌い方で、声門閉鎖やマスケラをつかむ人もいます。ただし、わたしはこの方法では決して歌いません。あくまで息を喉頭に集中させて、ひびかせて吐きます。(♭∀)