A.内容にもよりますが、まず絶対に読み間違いをしないこと。そして読み間違っても、戻って読み直さないこと。戻って読み直すと、聞き手は気持ちが冷めてしまい、作品から意識が離れていきます。
何回も読んで文章に慣れましょう。
朗読の場合、お芝居でいう会話調の台詞とは異なり、語られる言葉から聞き手が想像力をもって解釈していきます。したがって、過剰な表現は一般に避けるべきです。シンプルに読むのがいいと思います。
朗読は、ある意味では、聞き手が本を黙読しているように耳に入ってくるべきとも言えます。常に一定の静寂さをもって、丁寧に語られるべきです。特に「詩」になると、時間が止まっているような静寂さが求められます。内容に応じてのテンポ感も大事にしてくださ
い。
とは言っても語り手の描写は欠かせません。語り手は表現は控えめでも、想像は具体的でなければなりません。登場人物や風景など自分の五感を刺激させ、かつ言葉を丁寧に「置いて」いきましょう。
歌もそうですが、言葉の語りも一文の頭と終わりの収め方は大事です。気を抜かずに丁寧に頭の言葉と終わりの言葉を語ってください。
最後に、、、題名からの読み始めが一番大切とも言えます。題名や最初の文章には、その読み物全体のテーマが内在しているからです。そして、読み物のラストには作者のメッセージがダイレクトに書かれていることが多いです。
よって、ラストのメッセージを意識した上で、題名や最初の文章を読み始めると、全体が艶のある語りとなりやすいです。(♭Д)