発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4492.聞き手に感動される朗読とは?

A.感動を伝えようと必死にならないことを意識するといいでしょう。
1.言葉をしっかりしゃべる、2.内容をしっかり伝える・・・この2点をおさえることです。
1に関して。語頭と語尾を大切に「音」を丁寧に置いていって下さい。特に語尾にいくにつれ音圧(声の音量)が落ちやすくなったり、喋る速度が速くなりがちなので意識的に丁寧に喋って下さい。
苦手な子音や滑舌の難しい箇所は事前に分かると思いますので、そういう部分もより丁寧に音圧と速度に注意して丁寧に読むといいでしょう。
丁寧に読む際に意識して欲しいのは、、母音をしっかり鳴らすこと。言葉が上滑りする時、大概この母音がしっかり鳴ってなかったり、口ごもったりしています。母音の響きをしっかり意識しながら丁寧に読む練習は最適です。(無声音はこの限りではない。)
2に関して。文章を読むとき「具体的に読む」と本人も気持ちがのってきますし、聞き手も集中します。「具体的に読む」とは、普段皆さんが日常会話する際のように自分の体験や心情を自分の言葉や行間でしゃべるように朗読する、ということです。
もちろん日常会話のような読み手本人のラフな会話癖が露出されては困りますが、1をおさえた上で「具体的」に語って欲しいです。もちろん簡単ではないですし、声にする際にちょっとしたコツが必要になります。
よく陥りがちなのは、「調子で読んでしまう」場合や「棒読み」になってしまう場合です。理由は様々ですが、調子で読んでしまう場合は、表現を声の抑揚に過剰に頼り過ぎたり、「具体的」でなく、文章の「雰囲気」だけで表現しようとしている場合が多いです。
文章を読む際、単語一つでも自分の五感を刺激しシンプルに声にのせる練習をするとコツがつかめます。
朗読はお芝居の台詞と違い、情景描写や登場人物の心理などを聞き手に想像させることによって成立させるものです。読み手の過剰な表現はご法度です。聞き手が本を黙読しているような感覚に陥らせるくらいのシンプルさが必要です。
かといって、ただ読むのではなく具体的には読んで欲しいです。「内容は具体的に、表現は控えめに」がコツかもしれません。(♭Д)