発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4436. 発声練習の前に何をするのですか(8)~(15)

A.骨盤周りのストレッチをします。まず仰向けになり、膝を立てて、ゆっくりと横に倒します。そして尾てい骨のあたりに意識を持ち、息を吐きます。下腹部の筋肉を張るようにして尾てい骨がまっすぐになるイメージで。上半身は背骨がちゃんとまわってねじれることができるよう、顔は膝を倒した方向と反対側を向きます。左右両方ゆっくりと行ないます。
次に仰向けのまま片足を膝を曲げてかかえて、のばしてる足はそのままのばします。のばしている足と抱えている足をひっぱりあいをして腰をストレッチします。左右行なったら、抱えている膝を内側に倒してひねります。この時顔はひねった方向と逆を向きます。これも尾てい骨をまっすぐにするつもりで息を吐きます。
すべての動きは強くひねることではなく息を吐くことを目的とします。不自然な格好でも体中に息を流すようにすることにより、息を吐く支えも体内で意識していきます。次にあぐらですわり、ゆっくり頭を回しながら息を吐き、両手で喉頭部を抱え肩甲骨を広げるように息を吐きます。すべての動きで、強く力で押したり引っ張ったりせずに、息を吐くことを意識的に行ないます。背中と骨盤を緩めて体に息を回すようにしてから声を出すようにします。(♯Γ)

A.ストレッチを入念に行いましょう。首を回す。肩、腕を回し、肩甲骨の周辺の筋肉を柔らかくする。股関節などもよくストレッチします。また、軟口蓋を上げる為に、何度もあくびをし、口の奥が開く感覚を覚えます。
身体が十分にほぐれたら、呼吸の確認をします。腹式呼吸の確認に肋骨に両手を当て、肋骨が開かないように、丹田だけを意識して呼吸するなど、正しい呼吸法を身体にしみこませます。
声を出す練習よりも、このような身体の使い方の確認に時間を割いてもよいかもしれません。 (♯Ж)

A.まずは体の柔軟をします。肩が凝っていたり首が凝っていたり、冬は特に凝り固まってしまうことが多いので、体をほぐして筋肉を柔らかくしておきましょう。首肩腰と行ったら、喉を開ける柔軟をやっても良いと思います。口を大きく開けてあくびをするようにします。顎の柔軟にもなります。声楽として声を出すということは、短距離の選手が走るということ同じくらいの負担があります。スポーツの前に柔軟するように、歌う前にも柔軟をすることは大切なことです。 (♭Ш)

A.リラクゼーションですね。全身、とりわけ上半身ですね。上半身の脱力こそ、声を出すポイントとして必要不可欠のものはないです。また、上半身の脱力が上手くいくと、下半身以下の重心が定まって、集中力がが高まり、声だけでなく歌詞や台詞を歌う上で必要な想像力が高まり、結果的に感情を引き出しやすい体の状態になります。
ラクゼーションも人によってまちまちですが、間接筋肉を揺らすのがいいといわれてます。「ユル体操」ってごぞんじですか?脱力しながら、各部位を揺らしながらどんどん体の間接筋肉を緩めていくんです。また、体をさするのもいいと言われてます。他人にさすられると、なおいいと言われてます。
あとは、呼吸法ですね。下っ腹・背筋を意識して息を吐き→上半身を緩める。
次に、ハミングや声を出しながらの唇振動などをさせます。いきなり声を出すと、声帯によくないので声帯に負担のないよう、これをします。そうすると、声帯が程よく充血し、また喉周りの筋肉が声を出すのにほどよい具合に仕上がります。
その時々によって体調もまちまちなので、あまりこだわらずにウォームアップするのがいいと思います。ときにはマラソンもいいでしょう。全身運動の上、呼吸も多く必要とするので、声を出すのにはいいウォームアップだと思います。
とにかく、自分が気持ちよくリラックスし、各発声器官がが起きてくるようなウォームアップをして下さい。 (♭Д)

A.声を出す前に、身体をほぐしましょう。歌を歌うことはスポーツと似ています。身体がカチカチでは、息が入りませんし、支える筋肉も使えません。
まずは、ストレッチから始めます。首の周りをほぐすこと。首を回したり、前後、横、上下にストレッチします。首から肩、鎖骨にかけてマッサージするのも良いでしょう。この部分が固まっていては良い声が出せません。よくほぐします。
続いて、肩や腕を回します。上半身の力が抜けて、自在に動くようにします。腰、足、などもストレッチしましょう。
身体がほぐれたら、呼吸の練習をします。床に寝て、自然な呼吸を確認します。寝転がれば誰でも必ず腹式呼吸になりますから、楽に、深い呼吸ができたことが確認できたら、起き上がって、腹式呼吸の練習をしましょう。スタッカートでお腹の筋肉が使えることも確認します。
最後にリップロールや巻き舌、ハミングなどをして、楽な息に楽な声が乗っていることを確認します。
これらのことが終わったら、いよいよ発声練習です。 (♯Å)

A.身体をほぐす→ストレッチ→腹式呼吸
首をゆっくり回し、ゆっくりと前後左右に倒し、首の硬直を開放します。
肩・肩甲骨のストレッチ。肩をゆっくり上げ下げし、大きく肩を回す運動もします。最後に肩甲骨を寄せるようにし、胸を開きます。
前屈、後屈、身体の側面も伸ばします。
足を前後に開き、腰を落とします。
真っ直ぐに立ち、両手を真上で組み、腰から下は地に向かって根を生やすように、腰から上は天に向かって、背筋を伸ばすようにゆっくり鼻から息を吸い、一度止めてから、腕を下ろしながらゆっくり口から息を吐き出す。 (♯μ)

A.発声練習の前には充分に体を動かすのが良いと思います。といっても、特別のことである必要はありません。家から職場に通う最中にでも、歩いたり、走ったり、電車に乗ったり、体は意識すれば常に動いているものです。ちょっと難しいことですが、その中で体の全体の動きを感じ、体がひとつの入れ物として感じられれば準備OKです。体が入れ物として感じられるということは、体が楽器としての形がもてたということですし、発声練習でも同じ意識をもって行うことが大切です。
「のどを温める」という言葉をよく聞きますが、発声練習はガンガンに声を出して行うものではなく、例えるなら弦楽器等のチューニングです。楽器もないのにチューニングはできませんし、楽器を壊しかねません。発声練習前にどれだけ体と会話できているか、普段の生活がとても大切になってきます。 (♭Ч)

A.状況にもよりますが、発声練習の前にストレッチやブレスの練習を行います。
身体が凝り固まった状態での発声は、身体に過度な負担(無駄な力が入り声を押し出そうとしてしまうなど)が掛かってしまいます。「胸やお腹が固い」「肩が上がる」などと注意される人は、無意識のうちにどこかに無駄な力が入っている可能性が大いに考えられます。
この状態では、ブレスも効率よく取れず、声を支えるお腹周りの筋肉も効率よく働けません。
その為、先ずは「腕を肩から大きく回す」「身体を捻る」「首を回す」などのストレッチを行い、少しでも身体が柔らかくなるようにします。パソコンを酷使するなど、デスクワークの多い方や肩こりの酷い方は特に首周りを柔らかくしてあげてください。
身体を解せたら、今度はブレスの練習をします。
先ずは「S」の子音をたてて、「スー」と口から息を吐きながら前かがみになります。
吐ききったら、腰骨の少し上辺りの背中に手を当ててそこが膨らんでいくように、口を開いてゆっくりと身体の奥底に空気が入っていくような感覚を意識して吸う練習を行います。これを数回行います。
このように、声を出す前に、先ず身体を自然な状態にしてあげて、声を出すのが楽になるようなブレスの仕方の感覚を意識できるような訓練を行います。(♭Я)