発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q4435. 発声練習の前に何をするのですか(1)~(7)

A.それは、プロの歌手によっても様々です。体操やストレッチをして始める人、武道などと同じように黙祷をする人、何もしないで始める人、様々で、どれが不正解正解はありません。ただ、朝起きてすぐの時は集中力の意味でも体が眠っているという意味でも、なにか工夫をして日中の心と体の状態に早くもっていく努力をする必要はあります。朝早くの練習は、すぐにフルボイスではじめることのないように注意しましょう。(♭∀)

A.まず、身体を平常状態にすることが大切です。朝ならば、朝食を摂り、軽い運動・体操やストレッチで、身体を起こす必要があります。熱いシャワーを浴びるのも、よく実践される方法です。昼過ぎ(起床してから4~5時間以上経過)ならば、軽いストレッチだけで大丈夫かもしれません。夕方(起床後10時間程度経過)ならば、今度は、仕事や午前・午後の活動の疲れをうまく取る必要があります。しっかりストレッチをしたり、数分程度の瞑想をするなど、疲れの種類(肉体労働か頭脳労働かあるいはその複合度合いなど)に応じて、その解消法も工夫する必要があります。
身体を平常状態にするほどの時間的余裕がない場合も、よくあるものです。それでもなるべくならば平常に近づけないと、喉を傷めやすくなったり、発声方法・テクニックが乱れて修正するのに日数を要したりと、不具合を引き起こす原因になります。初心者の場合は極力さけるようにすべきですが、それでもやむをえず取り組まなければならない場合は、通常の声はほぼ出ない・出せないものと考えて、いつもの声を無理に出そうとしないこと、今の身体・喉の状態に即した声しか出ないものと、あきらめることが大切です。 (♭Ξ)

A.私の場合ですが発声練習の前に以下のトレーニングをおこないます。
・下を前にだしゲーと蛙のような声をだします。
・同じ要領ですべての母音をしゃべります。歌うと言う以前のトレーニングだと思ってください。
・顔をクシャッとして汚い声で良いのでミミミミミミミミミとしゃべります。このときに声の響きを集めて出すのがだいじです。良い声を出すのではなく響きを単純に集めるためのトレーニングです。
これらのことをおこなってから歌うと声の出が全然違います。極端な言い方をすると変な発声練習よりもこれらのトレーニングのほうがよっぽど声がだしやすくなります。
最初から良い声を求めるのではなく単純に声を鍛えるためのトレーニングだと思うとよいでしょう。 (♭Σ)

A.いきなり声を出すと、喉に負担がかかりやすいので、のどから一番遠いところから、身体をほぐしていきます。ストレッチをする、ということです。ストレッチのやり方は、いろいろありますが、特に、上半身を重点的にすると、歌う時に使う筋肉がほぐれます。例えば、両手を組んで、上に上げる。腕は上、腰は下に引っ張る感じでストレッチします。首の筋肉をほぐすことも大事で、ゆっくり、首を回します。肩甲骨も、柔らかくなっていることが大事です。肩甲骨のあたりを意識して肩を回すようにすると、いいと思います。また、手を後ろで組んで、後ろに引っ張るようにすると、効果的です。また、ラジオ体操の中みもあると思いますが、前屈を何回かして、後ろの反る、という運動は、腰や背中がほぐれます。腰も大事で、ひねるようにストレッチすると、とてもよいです。ストレッチは、したら、しただけ、発声をしたときに、声が出やすくなるので、時間があるときは、上半身にとどまらず、下半身も、ストレッチするとよいです。開脚をしたり、足と足の裏をくっつけて、股関節を伸ばすなどしてみると、とてもよいと思います。ストレッチの基本は、動かして、気持ちのよいところを、動かしたり、のばしたりするとよいので、こうでなければならない、という決まりはありません。時間のある限り、やってみてください。 (♯Ω)

A.少し、ストレッチをします。特に、首や肩が凝っていると伸びやかな声が絶対出ません(特に私は凝り性なので、非常に大きく影響します。)ので、前後左右ゆっくりと首筋を伸ばしてから、首や肩を回したりして、血流を良くします。背中の部分が凝っている時は、前屈もシッカリやります。その後、息を強く吐き出す練習をします。これは、身体を起こすウォーミングアップの練習としては最適で、日常よりも呼吸することを意識的にできるので気に入っています。少し身体が重たいなぁ・・・という日にも、身体を目覚めさせることが早くなります。
その後は、少しずつハミングをしながら声を響かせる場所を探しながら、声を出していきます。最初から、声帯を合わせて歌うというよりは、ゆっくり喉を暖めていくといったところから歌うと、喉の負担が少なくて良いです。 (♯Δ)

A.体が硬くなっていることがあるので、顔や体のストレッチをします。 (♯Λ)

A.柔軟体操で身体をほぐし、呼吸の練習で身体の中をウォーミングアップすると、より良い状態で発声練習に臨めます。まず柔軟体操では特に背面を開いてあげることが、声を出すときの感(いつもの調子)を早く掴むためのひとつの手段です。
足を肩幅に開き、上半身を前に倒して肩甲骨を回す要領で腕をぶらぶらさせます。「肩甲骨を回す」動作がポイントです。肩甲骨付近の筋肉をほぐすことで、上体を起こしてまっすぐ立ったときに、背面だけでなく肩も胸も、上半身全体が開いたという感覚が得られます。
また呼吸の練習では、しっかり息を吐く行為が、声を出すときの身体の状態(「お腹の支え」や声を出すときの身体とのつながりなど)に限りなく近づけることができるのです。このように、楽器である身体を準備し、身体の感覚を得てから発声練習に入ると、声の出しやすさは格段に良くなります。 (♯α)