発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.レッスンはトレーニングに対してどういう位置づけですか。

Q.レッスンはトレーニングに対してどういう位置づけですか。

A.大体は、トレーニングのチェック、方向ややり方の確認ですが、新しい気づき、新しい経験、高めていく自分への何らかの実感やモチベート、充実感となり、具体的な課題として目標を与えてくれるものであって欲しいですね。

 

Q.カラオケのトレーナーに、間違いばかり指摘されるレッスンで、歌が嫌いになりました。☆

A.レッスンは、できていること、できていないことも確認します。褒めて、元気づけるトレーナーもいますが、レッスンとは、できていないことの確認と、ミスの指摘にお金を払っていると思う方がよいのです。熟練したトレーナーは、すぐに直ることもすぐには直らないことも指摘してもしかたないので、時間を待つか、まったく別のアプローチで解決を図るものです。

 

Q.一人のトレーナーの目指す声が、まったく出ないとき、もう一人のトレーナーのレッスンで、それとはまったく違う声が出て、それをもう一度出したら、まさにその声が目指す声と言われました。☆

 

A.よくあることです。表ルートからうまく行けず、行き詰っていたときに、裏ルートからすんなり行けたら、同じ山の頂上だったということです。そういうこともあり、私のところでは複数トレーナー制にしています。

 

 

Q.私だけ歩いて発声をさせられました。なぜでしょう。

 

A.私のところのトレーナーにも動きながらの発声をレッスンに使っている人がいます。立ったり座ったりしている姿勢では、固くなって、呼吸が浅いとか出にくいときに、しぜんにするために効果的です。適度にリラックスもできます。

 

Q.いつも「ゆっくり」とか「間をあけて」と注意されます。

 

A.早くこなすことと、数をこなすことを一所懸命と思わないことです。雑に荒くなるなら、やらない方がいいもしれません。こういう場合は、「もっと考えて」ということでなく「もっと準備をしっかりして」と言うことが多いです。発声なら「もっとしっかりと呼吸をして」とか「声にするのに雑にしない」とか。

 

 

 

Q.曲のときも間合いを大きくとらされますが。

 

A.音楽の最大もメリハリは、沈黙(無音)と有音です。つくられたリズムにのせるのでなく、自分の呼吸でリズムをつくりだすべきだからです。

 

 

 

Q.トレーナーからよく指示を聞くように注意されます。

 

A.返事はよくとも、よく指示を聞いていない人がいます。聞いていても、その指示を守れていないからです。自分のやることに集中しているとそうなりがちです。ときに慣れすぎて決めすぎると、つい、先に行こうとしてしまいます。先を読むのも大切な能力ですが、本当に感覚が開かれていると、しぜんな対応ができるものです。そこを目指しましょう。

 

 

 

Q.思い込みが強すぎると言われます。

 

A.ヴォイトレ上のことでしたら、レッスンでトレーナーの動かそうという方向に対し、強固に自分の発声を動かすまいとしているようなときに使われるのでしょうか。レッスンには柔軟に、一度トレーナーの懐に入るつもりで身を投げ出してしまうことです。素直であることがもっとも効果的な使い方です。トレーニングでは、どうせ自分に戻ってしまうのです。

 

 

 

Q.トレーニングではレッスンと違うことをやっていないか心配です。

 

A.違っていてもかまいません。次のレッスンでそれをみせて、また直せばよいのです。そのくり返しで力をつけましょう。

 

 

 

Q.歌いすぎと言われます。でも、全力で歌いたいのです。☆

 

A.全力でやることはとてもよいことです。そのようにしてMAXへ挑むと、器は大きくなります。同時に、限界、無駄や無理というのもみえてきます。そこから、最小で最大の効果を狙う方向を学んでください。ステージに立つと、自ずと自分の出力より相手の入力によって制限がかけられてくるでしょう。具体的には、歌いすぎて効果を上げていないところ、逆効果になっているところから抑えましょう。

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