発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.発声は、科学として取り扱えますか。☆☆

A.科学は分析ですから、五感も神経の活動を場として把握しようとします。

科学では、制限した特定の場で変化したことを数値で出せます。ホルモン、化学物質が出ているとすると、医学では、それを抑える別の物質、つまり薬を出すわけです。しかし、それが出ているから鬱になったとか怒ったとは言えないのです。心と体の変化を脳だけで捉えるのは一面だけからみてのことです。すぐれたアーティスト、ヴォーカリストは、声帯やその動きではわからないのです。体だけでなく、心と大きく関係するからです。α波が出ているから悟っているわけではないのと同じです。科学は生きることを教えてくれません。発声については、体や脳を意識するだけではなく、メンタル面も必要です。それは場ではなく機能です。(♯)