A. 口の開き具合は、ジャンルによって変えるわけではないと個人的には捉えています。確かに声楽では大きく口を開ける場面がありますが、それは声楽曲がポップスよりも高音域が多く、息を沢山使う必要があるからです。ポップスでもその他のジャンルでも、もし同じくらい高音域の曲があれば、その曲を歌いこなすためにはしぜんと口を開ける方向になるはずです。なぜなら、口が狭いままでは苦しくて歌いにくくなるからです。
感覚的に優れている歌手ならば、その曲に見合った歌いやすい状態に持っていく(その歌手なりに大きく口を開ける)でしょう。もしかしたら、たまたま今までは、自分の歌うポップス曲の中に飛び抜けて高音域のあるものがなかった(そこまで大きな口を開けなくても歌える曲だった)のかもしれません。他の角度から見ると、どれくらい口を開けるのがベストなのかという基準は、人それぞれであると思います。一人ひとりの身体つきがあり、骨格や口のサイズも異なるからです。たとえ同じ声楽曲を歌ったとしても、同じくらいに大きく口を開けるとは限りません。否定するわけではありませんが、より視野を広く持ってみるとまた新たな発見があると思います。