発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q2068.母音でなく、子音を使って発声練習をしても意味がありますか。

A.自然な発声を妨げられると感じる際に、一番厄介なのは舌ではないかと思います。舌の運動能力は、生まれたからモゴモゴとしゃべってきた人は特にですが、かなり低いと認識したほうがいいです。まずは、L行(ラ行の発音、RではなくL)の練習で、口蓋と舌の表面ををしっかりくっつけて離すという運動を行ないながら声を出すことはとても効果的な練習です。その際に注意することは、舌自体をあまり故意に動かさないことです。上あごが舌にくっついて行って離れてを繰り返すイメージを持ちながら行なうことが大切です。また、Lの子音だけで声を響かせることは、口蓋内の響きを確かめることもできます。これがあまり響かないということは、息を高いところだけに当てようと思っているか、息が流れていないかのどちらかだと思います。参考までに、このLaをたくさん発声する声楽曲を紹介します。
ロッシーニ作曲 オペラ「セビリアの理髪師」~ フィガロのアリア「私は町の何でも屋」
※原語 Rossini    Il Barbiere Di Siviglia    Largo al foctum della citta (♭∀)