発声と音声表現のQ&Aブログ

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滑舌をよくする

言葉は子音と母音できています。滑舌というとつい私たちは子音のほうを一生懸命発音しようとして、過剰なまでにKSTNなどの子音、つまり「カ行」のK、「サ行」のS、「タ行」のT、「ナ行」のN、などの子音を発音しようとしてしまいます。しかし、発声の大原則は、母音がきちんと正しく発音されているかによって決まります。

母音がしかるべき舌の位置で、適正に発音できるかチェックしてみましょう。「イ」「エ」「ア」「オ」「ウ」この順に舌と音の位置は、だんだんと奥に行きます。発音しながら舌の位置と音の関係を観察してみてください。「イ」「エ」は舌が上のほうに位置すると思います。目安としては舌の両サイドが上の歯の内側にくっつくぐらいです。歌を習っていると、母音の響きを統一させるために「イ」の母音をアに近づけて練習することもありますが、活舌のためには正しい位置を覚えることです。

正しい母音が発音できるようになりましたら、子音の調音点を意識して発音してみましょう。たとえば「カ行」でしたら舌が口蓋にあたって離れるときにKの音が作られます。この当て方をしっかり圧をかけていけばいくほど子音の強さが増します。舌が口蓋に当たったな、と認知してから話すようにするとより明確になるでしょう。(♯β)