発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3711.呼吸法とその習得について。(2)

A.まずは、鼻で呼吸をする、という習慣をつけることが大事です。日常の生活の中で常に、鼻で呼吸できているかどうか意識してみてください。口を大きく開けて息を吸ったほうが一見お腹に入るように思われますが、実はその逆で、息は細く吸った方が、お腹に入りやすいのです。では、実際に腹式呼吸の練習をするときは必ず、お腹に息がたまる位置を手で当てて、確認しながら練習してみましょう。その位置はお腹と腰になるわけですが、具体的には、お腹は、みぞおちとおへその間です。胸から肋骨をたどっていくと、腰の辺りまで骨があるわけですが、腰の辺りでやわらかいところに達します。そこが、腰の息がたまる場所です。その2箇所に手をおいて、必ず、息がたまっているか確認しましょう。実際には肺に息がたまりますので、肺に息が入ると横隔膜が下がることで、その2箇所に息がたまるように錯覚されます。お腹の息がたまる場所がわかりましたら、息を鼻から、ゆっくり、5秒間かけて吸います。もし、鼻炎や花粉症などのアレルギーを持っていて、鼻から息を吸うことが難しい方は、口からストローでジュースを飲むように、細く息を吸うようにしてください。次は5秒間、息を止めます。その次は口から細く、5秒間だけ息を吐きます。糸が口から出るような感覚です。そして、お腹に残った息は、すべて体を脱力させて一気に吐ききります。これを毎日5分間やると、腹式呼吸が身につきます。(♯Ω)