発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3715.呼吸法とその習得について。(6)

A.息の流れに声がのって歌声となるので、その息をうまく扱うためにも正しい呼吸をすることが求められます。

しっかりと深く息を吸い、その息を無駄に吐いてしまわずに、お腹の支えと共にコンロールする必要があります。無駄に息を吐いてしまう、または息がもれてしまうのは、歌い出すと同時にお腹がゆるんでいる(へこんでいる)からです。

「お腹の支え」を身につけるための練習として「息を吐きながらお腹は膨らませる」練習をお勧めします。息を吸った時点でお腹は膨らんでいるので、実際には息を吐きながらお腹は膨らまないですが、膨らませる(または外に押し出す)つもりで吐くことで、お腹はゆるまずに膨らんだ状態を保ちます。この保つ時間が少しずつ長くなっていくことを期待したいので、お腹は保てなくなってきた時点から徐々にへこませていき、息は最後まで吐ききってもらいます。

「息を吐きながらお腹は膨らませている」状態とは、歌っているときの「お腹の支え」にそのまま置き換えられるので、この呼吸の練習をするときは真っ直ぐ立ち歌うときと同じ体勢で行なうのがより効果的です。(♯α)