発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.レッスンではトレーナーのいわれることがうまくできません。不器用で向いていないのでしょうか。(8)~(13)

A.そんなことはありません。レッスンではトレーナーはいろいろなやり方、その方にあった方法を提案していきます。たまたまその時にやってみた方法があわなかっただけかもしれません。いろいろなアプローチを提案するのもトレーナーの仕事ですから、なんだかしっくり来ないとおもったらそのことをトレーナーに伝えてください。
ただし、練習の中には習得に時間がかかるものもあります。その場ですぐにできるメニューもあれば、一ヶ月、二ヶ月、半年とかけてできるようになるものもありますから、一度できなかったとしても
あまり落ち込まないでください。
ですが、できずに不安に思っていることがあるのなら、それもトレーナーに伝えてください。不安なことを抱えたままレッスンを続けるよりは、解決してからレッスンに望んだほうが建設的です。
時間には限りがありますが、その中でトレーナーはできるだけのことを教えたいと思っています。技術的なことだけではなく、上手くいっていないと感じていること、不安なことがあるのなら、何でも相談してみましょう。(♯Ж)

A.レッスンではうまくできないということは、家で1人でやるときはできるということでしょうか?
いずれにしても、不器用で向いていない可能性はあるとは思います。しかし、アドバイスされたことを先生の前ですぐにできることなんていうのは、本当に簡単なことではないのです。マンツーマン・レッスンというのは、生徒さんにとってはとても緊張するし身構えてしまうものです。
器用、不器用はもちろん個人差もあります。私も個人レッスンももちろん、オーディション、初稽古、本番初日、カメラ本番など数々の場面で緊張し身構えて、普段できることの2割くらいの成果しか出せないということもしょっちゅうです。自分でも不器用だな~と本当に落ち込みます。
不器用なら不器用だと開き直るしかないんです。先生も周囲も暖かく見守ってくれますし、数をこなしているうちになんとかなります。大事なことは、自分のことを不器用だな~と思いながらもレッスンを続けていきたいか?ということです。「声を出すのが好きか?」「上手くなりたいか?」・・・情熱があるか否かの方が私は大事だと思います。
あと不器用な人間のいいところは、自分が不器用なことを認識している分、人より努力できる点です。その努力とはとても尊いものだと思います。結果はいい時もあればダメな時もありますが、不断の努力は時間はかかりますが、器用な人の結果より数倍輝いたパフォーマンスのなると私は信じます。
「結果がいつでるのか?」という不安も常につきまとうと思いますが、これもさきほど話したことと同じように、結果が出るまで続けられるほど「好きなのか?」「本気で結果を出したいのか?」という情熱の話になると思います。
いずれにせよ、「不器用」「向いていない」ということは誰もが気になる不安材料かもしれません。かく言う私が20数年そこにもがき苦しんできてますから。しかし私は今までも今後も、この不器用さを背負って続けていくのだろうと覚悟をもってやっていくしかないんです。それは、「好きだから」「上手くなりたいから」です。
(♭Д)

A.骨格、声帯の状態、筋力など、人によって様々ですから、すぐに覚えられる人、時間がかかる人、いろいろです。自分の速度で進んでいけばよいのです。トレーナーもそれをわかって指導しています。
ですから、同じことを何回も言われるのは当然ですし、その中で、少しずつ自分のものにしていけばよいのです。
諦めてしまっては終わりです。目標をかかげ、その目標に向かって一歩一歩着実に歩んでいくことが必要です。
仮に、これまで歌ってきた人(声を使ってきた人)が発声を直すとしましょう。それには、これまでかかった時間と同じかそれ以上の矯正期間が必要と言われています。新しい筋肉を使い、それを身体と脳が覚えるのですから、それは時間がかかることです。
ここで、不器用だから、とか、向いていないから、などと諦めてしまわずに、長いスパンで考えて、自分のものにしていくことです。
「そのうち覚えられるだろう・・・」という気構えではいけません。早く覚えられればそれに越したことはないのですから・・・。
(♯Å)

A.レッスンで言われたことをすぐできないイコール、向いていないということはありません。トレーナーからアドバイスをもらってできない場合、「アドバイスの意味そのものが理解できない」「内容を理解できるけれど、その場で実践できない」等のケースがあると思います。
前者の場合、わからないままにせず、よくわかるように説明してもらいましょう。
後者の場合は問題ありません。すぐその場でできたとしても、たまたま偶然できて、その後さっぱりできないということもあるのです。すぐその場でできずとも、繰り返し練習を重ねることでできるようになれば、とても素晴らしいことです。時間をかけて努力してできるようになった事柄は本当の力となり、自分自身の糧となります。人それぞれできるようになるまで個人差があると思いますが、できるようになる速さが実力ではありませんので、ご心配なく。(♯μ)

A.不器用なのかもしれませんが向いていないということはありません。まず念頭においていただきたいのは、もともとレッスンとはうまくできないところを指摘されるものだということです、大前提としてほめられにいくところではありません(かといって全くほめられないのも寂しいですが)。もともとケチをつけられにいくところですので、大いに指摘されてよいということです、安心してください!
そしてトレーナーに言われることがいつまでもできないということは、そのトレーナーからのアドヴァイスも適切ではないのかもしれないということも、自分の首を絞めるようなことになりますが、言っておきたいところです。しかしながらそんな点をここであげていたら元も子もないですね、まずはできないことで自分を責めることよりも、考え方を柔らかに、感覚をとぎすませ、イメージをふくらませて、そして時にはあきらめの境地で、失敗を恐れずチャレンジしてください!! (♭Ч)

A.トレーナーも生徒さんも一心同体ではありません。なので、少しずつすり合わせていくしかないのです。そのため、一瞬にして変化するような改善方法もあれば、その人には全く理解できないようなアプローチ方法もあるかもしれません。
歌は最も身近な音楽であり、しかし、上達するためには最も難易度の高い音楽だと思います。演奏するには最難関の楽器だといわれるホルン以上に難しいと思います。なぜなら、楽器はお店に売っている物を買えば、手に入りますが、歌は楽器作りから行なわなければならないからです。
人により器用・不器用の差もあるでしょう。自分も不器用なほうですので、上達するのには物凄く時間が掛かりましたし、遠回りをしたこともあります。しかし、肝心なのは「やる気」の問題だと思います。悩んでも悩んでも這い上がって、次のレッスンまでに自分なりの答えを用意して臨めるような。ここでのレッスンが全てではありません。自分ができることをすべてやってみましょう。レッスンを録音したものを聴き返す。様々な音楽を聴く。自分が歌っているものと、アーティストや歌手、他の人が歌っているものとを聴き比べてみるなど。
レッスンでは、とりあえず指摘されたことや改善策を試してみてください。もしわからなければ、素直に「わからない」と申告することです。そうすれば、トレーナーは説明してくれるでしょう。場合によっては別のアプローチ方法も考えてくれると思います。(♭Я)