Q.よい環境と習慣を身につけるのには。
A.復習予習し、修正していくことです。月に1、2回のレッスンでも、毎日自主トレをやっている人は、きっとうまく活かせているでしょう。何とかここにきているというのは、その回数分の上達という感じがしますが、それでも続けたら上達します。結果オーライ、期間も人それぞれです。
Q.伸びる時期は。
A.それぞれ違います。長期で伸びていく、ゆっくり伸びていく、そういう人もいます。地道に積んでいって、少しずつ頭角をあらわしていくのが好ましいのかもしれません。
Q.ヴォーカルは、コツコツだけで無理でしょうか。
A.ヴォーカルというのは、それに加え、センスみたいなものでパッとつかんでパッとおろしていくようなところも必要だと思います。
Q.他の人が1年で学ぶことを3、4年もかかるタイプなのですが。
A.その先にどうなるかです。次には2年で学べ、その次では1年で学べ、結果的には到達した地点の勝負です。
Q.作品へのヴォイトレの関わりは。
A.作品から考えるとき、ヴォイトレとの関係は微妙な問題です。作品だけの完成度をみるなら、なるべく声を大事にして、ヴォイトレは歌に対しての発声練習なりコンディションづくりと考えるでしょう。
Q.声を聞くだけで、よくなるのですか。
A.確かに声で語ることもいろいろな人の声を聞くことも大切ですが、それが100パーセント、役に立つものかというと、難しいですね。スポーツクラブに通ったり、体を動かしたりするのは、柔軟性を高め、体の緊張をとるために効果は大きいですね。
Q.デスクワークばかりなのですが。
A.デスクワークは体の状態を縛ります。そういう仕事をしている人は、体を矯正し、活性化しなければいけません。あなたの仕事が、体をガチガチに使ってやる仕事でないなら、自分の気の循環で体に対して、いい状態を整えましょう。
Q.日常で声をしっかり使おうと、役者であるようにいおうと振舞うのはよいことですか。
A.ヴォイストレーニングの状況であったらいいでしょう。でも、作品に対して繊細な声を使わなければいけないときに、声のロスはできません。本番前に声を使うのをできるだけ抑えるというのもひとつの考え方ですね。
Q.声を出すことが苦手です。
A.大きい声を出すには、ある程度、大きい声を出し続けることが必要です。それは声を抑えて繊細に歌えるようになっていくということと反対です。
Q.大声で話していると声はよくなりますか。
A.ヴォイストレーニングではなくて、現実の表現ですね。応用プレイだから、応用しすぎてしまうと、基本にはよくないこともあります。しかし、許される範囲内ばかりやっていれば、器は大きくならず、いつまでたっても大体はもたないままでしょう。声を出さない人が多いから、日本の場合は、声を出す環境をもつことです。あとは精神的なものでしょう。