A.唾というのは、自律神経の交感神経と副交感神経、つまりアドレナリンとアセチルコリンの作用で出ます。前者がねばつく唾の方です。
先日、ソフトバンクの工藤監督が、選手に唾の吐き捨て禁止をルールに盛り込んだそうですが、緊張して粘る唾は吐き出したいものです。外国人選手やサッカー選手はそうしています。しかし、舞台やレッスンでは無理でしょう。
唾は、唾液腺から出ます。これは、大唾液腺と小唾液腺に分かれます。大唾液腺がメインで、耳下腺、顎下腺、舌下腺、大体はこの舌下腺を知っておけばよいです。小唾液腺は、口唇線、頬線、臼歯腺、口蓋腺、舌腺などがあります。
緊張すると粘性があり、リラックスすると粘性のない唾が出ます。もちろん、緊張にも粘性のあるものばかりが出るわけではないのですが、口が渇き、話や歌に支障が生じることもあります。緊張すると「固唾(かたず)をのむ」となり、ひどくなると何も喉を通らなくなるのは嘘ではありません。唾が少ないと嚥下も大変になり命にかかわります。(♯)