2014-01-01から1年間の記事一覧
A.楽器のよさと演奏のよさ、楽器職人のよさと演奏家のよさの違いでしょうか。声は楽器が自分の体ですから、同一人物のなかにあるのです。ですから、よい声の下手な歌手もいれば、悪い声のうまい歌手もいるということです。
A.そう信じている人もいますし、それでできたという人もいるので何とも言えません。ただ、緊張がなくなったときに出た声で、表現の仕事に使えると思いますか。けっこうな緊張や拮抗の上で、発声も言葉も歌も、ギリギリで成立するものなのです。
A.上に響いていない、下に響く、下にも響いていないか、など、もう少しというのをもっととか、ほんの少しとか、区別すればさらにたくさんの世界がみえてきます。そうした認識を深めていく一方で、いろいろと声を出して対応していくと、トレーナーが位置づ…
A.医者には必要かもしれませんが、トレーナーや歌手など声を使う人には、イメージでトータルに導かれるような感覚を豊かにしていく、繊細に、微妙に認知、調整できるように反応の力を高めていくことでしか、実現できません。
A.それは、ピアニストに指先の筋肉の動かし方を教えることよりもはるかに無駄、逆効果だと思います。トータルに連動しているものは、イメージで扱うべきです。力が入って無駄に疲れる動きをなくすことです。
A.柔らかい声というのは、柔らかい声そのものを求めているのではありません。出し方が丁寧で、やさしい音色のようなイメージだと思うのです。声がふにゃふにゃしてはよくないのです。本当に使える声は、案外と鋭く硬いイメージのものです。
A.柔らかく使う、柔軟にしておく、カチカチに固めない、など。そのイメージでうまくいくなら、それでよいと思います。実のところでみてください。
A.緩める必要は、緩められていない、つまり、固いとか力が入っている、緊張しているに対するリリースです。そうでなければ、必要ありません。また、体も喉、声帯も、本当に緩めてしまったら何もできません。
Q.「もしもし」はどの国も共通ですか。 A.「もしもし」は、国により違います。「ハロー」(英)、「アロー」(仏)、「ヨボセヨ」(韓)、「ウェイウェイ」(中国)、「アリョー」(ソ連)、「プロント」(伊)など。「ハロー」は、エジソンが自ら発明し…
Q.トレーナーに、いつも言っていることは何ですか。 A.自分の弟子のようにしないでくれということでしょうか。あなたができないことを見抜いて、やらせてくれと。そうでないと価値がない。先生やトレーナーが歌ったほうが、うまいに決まっている。そのま…
A.「ハイ」と大きな声で言って、チェックしてください。 □きちんと言い切れているか □お腹でことばを切れているか □言い切るまで、お腹の力で支えられているか □上に(頭部に)ひびきすぎて、(浅く)拡がりすぎていないか □声の芯(ポジション)がしっか…
A.大声トレーニングは、最近のあまり声を出さずに育った若い人には、適さなくなっています。多くのトレーナーは否定的です。私は、相手の素質と目的とレベルによると思っています。一部、あるケースにおいて、ある人にはハードなトレーニングが有益になっ…
A.たとえば、俳優の仲代達矢さんのように、声を思いきり出してはつぶしては鍛えたということで一流になった人もいます。一方で、平幹二郎さんのように声が弱く、薄い紙を重ねるように丁寧に磨いていった人もいます。 人それぞれ、というよりも、自分の持っ…
A.状態をよくすることに集中してください。ときには、発声もしない方がよいこともあります。なぜなら、トレーニングとは、遠い日(未来)のために行なうものだからです。
A.発声の原理(特に声帯からどう声が生じるか)を知れば、納得していただけるでしょう。大胆なイメージを持って、とことん繊細に緻密にていねいに声を扱うことがコツです。
A.たとえば、1分間声を出したら、1分間休む、調子の悪いときは、2~5分間休めてもよいほどです。単に時間の量でなく、もっともよい状態で行なうことを、トレーニングと考えて欲しいのです。レッスンはその最高のものでありたいですね。
A.少し控えた方がよいです。人間の集中力は3時間と持ちません。のども3時間続けて使うと、かなり悪い状態になります。声を壊したり、病気になったりしかねません。また、3時間を練習にあてるのは立派ですが、内容がよくないのです。3時間あるなら、3…
A.「声を鍛える」ということは、よく言われますが、果たして、声は鍛えられるのでしょうか。考えるよりは、実行あるのみです。
A.声を4要素から捉えてみる 1.高さ ― 高低(声域) 2.強さ ― 大小(声量) 3.長さ ― 長短(呼気持続) 4.質感 ― 音色(フォルマント)
A.トレーニングというからには、何らかの負荷をかけ、意識的に部分的に強化トレーニングを行なって、体(感覚も含む)を目的に添わせていくものだと私は考えるのです。体が変わると何が変わるのでしょうか。声には、いろんな要素があります。いろいろと変…
A.間違いにもよりますが、表現、ステージにおける最大の間違いは、全力投球できないことです。間違いを気にしたり、自信が持てないということが伝わることが、最大のミスです。間違いは、あなたが起こすのでなく、客がそう思うことで生じます。あなたが間…
A.いろいろとあります。イメージに声をそわせていくのは時間をかけることで近づいていきます。ただ、イメージのミスで正されないときはやっかいです。本人が正しいと思うのが間違いであり、トレーナーが正しいと思うのが間違いと思っている場合です。つま…
A.もっともよいベストの声、声域、声量などにバランスのとりやすい声、長く出していてもまった疲れない声、この3つをチェックしてください。厳しくみると、すべてが一致することは、そうたやすくはありません。
A.ヴォイトレでは、声の正しい使い方を発声法としています。発声法を本当にしっかり行うと声がよくなるのです。現実には、今のヴォイトレは、発声法として声のよい使い方を教えることが中心です。私の考える本当に声をよくすることは、あまり行われなくな…
A.現実の事態、事実とは一致しないが、ある目的の達成を促すために、その言語でのイメージによって、結果として状態の改善を促すために使うことばでしょうか。そのために人工的、即興的、独創的で、トレーナー個人の造語であることも多いものです。また、…
A.歌の振り付けに、歌に関係なく手や足が動いていたら目障りです。私たちは常に何かをするときに、することばかり意識しています。しかし、何かをするときには同時に何かをしていない、何かをしないようにしなさいということが多いものです。
A.発声に囚われるのは、演奏より楽器に気がいっているようなものです。歌は、空間的には、ホールの中、舞台と客席、時間的には、伴奏にメロディ、リズム、歌詞が同時進行しています。すべてに八方集中していなくてはならないということです。
A.よいものを悪いものが妨げているなら、悪いものをとればよいということですね。よいものと悪いものを分けられるか、悪いものだけとれるか、とれてもよいものが残っているか、もともとよいものがあるのかというようなベーシックな問題があると思います。…
A.人は、考えて行動するものですが、よく考えているときもあれば、ほとんど考えていないで動くときもあります。慣れていることは考えなくても、気づいたらやってしまっているものです。それは、ショートカットでうまく生きる知恵です。ありがたいことです…
A.メニュは数や量でなく、質をアップするのに使いましょう。メニュそのものが多様になるのでなく、あなたにとって、もっともよいメニュを多様に使いこなせるようにするのです。ついでに、このメニュを声と置き換えてみてください。