発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

2015-05-01から1ヶ月間の記事一覧

Q.どのように歌えばよいのかわかりません。

A.歌い方などは、歌えてからの問題です。まず、歌というのは、どういうことなのでしょうか。教えてください。(♯)

Q.演じ方については、どこで、誰から学べばよいですか。

A.どう演じるかについては、役についてから考えることです。役についた人をよくみておくこと、あとは、自分の心や感情を大きく捉えておくとよいと思います。若い方は、どう生きて、どう死んでいくかということを考えてください。そうでない人はどう生きて…

Q.アナウンサーですが、朗読で伝わらないことで悩んでいます。☆

A.アナウンサーも、少数のベテランを除いては、クリアに発音したことばで報道している職ですから、表現のプロとはいえません。音やことばにはイメージがあり、歴史や風土もあり、使われるときには、感情や心の働きもあります。さらに、日本のアナウンサー…

Q.発声や発音の先生がいる学校に行っているのですが、声がよくも大きくもなりません。

A.どこのスクールでも、そのことで一部の生徒は悩んでいます。今出ている声を1、2割ほど調整してきれいに正しくするようなことしかやらないからです。目的に、音色や声量がない、あっても実質的なことがなされていない、多くの人が、あまりできていないこ…

Q.自分の声は、静かに内面で聞くようにするのですか。☆

A.それも一つの試みとしてやるとよいと思います。ヴォイスレコーダーで再生する声は、あなたから外へ取り出した声です。私達が関わり、伸ばそうとするのはこちらです。それは、あなたの声ですが、すでに出された時点で私がそこにいたら、私にプレゼントさ…

Q.歌を歌う時に下あごに力が入るとよく言われます。どのようにしたら力をいれずに歌えますか?

A.下あごの力を抜くことに苦労されている方は、よくいらっしゃいます。歌うときに、基本的に下あごは、「切り取ってないものだと思ってください」と指導されることもしばしばあります。むしろ必要なのは、上あごの感覚です。口蓋をぐっと持ち上げるようにし…

Q.体で語りかけなさいと言われました。☆

A.この場合の体は、口先など、一部分に対する全体機能、ことばの持ち主のあなた自身の存在なのでしょう。ことばは声の一形態であり、声は体の動きの一形態、体は心の動きの一形態といえるのかもしれません。つまり、心を動かす(体を動かす形のことでない…

Q.泣いたり怒ったりしているのに、ことばがきちんと聞こえるのは変ではないですか。

A.それを言うなら、死にそうな人が朗々と歌っているオペラはどうなるということです。現実とリアルを分けて考えましょう。(rf)(♯)

Q.ここの発声や歌唱の解答が、アドバイスよりも、ことばの遊びのように思えるのですが。☆

A.私に関してであれば、できるだけ方法論に陥らないように話を引っ張っています。主体のないところでの方法など、説くに値しないし、こういう説明はメインでなく、レッスンの補助であるからです。ことばを見つけ、その組み合わせから伝わるものがあれば、…

Q.「歌手は自分になり切り、役者は他人になり切る」と言われました。

A.役作りは、役者の重要な課題です。自分の生まれ育ちと異なる人間を、違う時代、違う場で生きた人間を演じるのですから、服も装いも、メイキャップも併せて、化けます。でも、映画、演劇などである限り、それは興業であり、本人は消えないのです。フナッ…

Q.体を柔らかくし、発声の状態を整え、歌唱への構えをつくり、歌うのでしょうか。

A.それは、レッスンのなかの順番のようなものにすぎません。実際は、伝えようという強い思いに、歌わせたとき、発声や姿勢や体の動きが従うというものではないでしょうか。一まとまりで起こるもので順次、起こしていくのではないでしょう。仮に、順次起こ…

Q.声の捉え方、みえ方、感じ方が変わるには。

A.もっともことばにできないことですから、例えます。私は、かつて心身の調子のよいときに距離がなくなった経験が、ほんの数回ですが、あります。水泳で25メートル先の壁面が、かなり手前にきたり、バスケットのフリースローで、ゴールが1メートルくらいの…

Q.体を学ぶと、意識的に骨や筋肉の構造を理解した上に正しく動かすべきと思うのですが。

A.そうしてみてください。しかし、同時に意識がなくても、正しく動くという動きの原理を知ってください。また、体の専門家にチェックしてもらうべきです。(♯)

Q.どうしたら声を純化する方向にいけますか。

A.純化とは、完全な共鳴のことでしょうか。発声は、そういう意識をもったときに、それを防げるものをとるように、意識的にとるという試みをしつつ、あるとき、無意識的にとれるという経験を重ねていくことだと思います。(♯)

Q.意識と無意識の使い分けなどを教えてください。

A.研究所のホームページに感性、集中力の話を載せています。それを読んでみてください。働きはすべて無意識下に組み込まれています。本当は、そこで声を出すとか、歌うのも、動かせたら理想です。毎日通っているところに歩くには、考えなくても足が動いて…

Q.ヴォイトレなのに、発声だけのレッスンでないのはなぜですか。☆☆

A.ここは、発声のレッスンをしにくるところでなく、声の問題を解決するため、声の表現力をつけるために使うところです。また、それ以外に、他の目的でくる人には、その目的のために使うところです。 発声のレッスンは、中心にはなりますが、他の目的のため…

Q.もっともすぐれたトレーナー一人を紹介してください。☆

A.もっともすぐれたトレーナーは、トレーナーである以上、単独に存在せず、最もその人に合ったトレーナーとなるでしょう。しかし、合うこということほど主観的なものはありません。本人が判断すると、絶対主観ですが、他の人が判断しても似たようなもので…

Q.どうすれば、自分の声を客観視できますか。☆☆

A.体も声も、自分のものは自分についていて切り離せません。意識してみるのは自分ですから、それが自意識として、頑強に客観視を妨げます。ですから、敢えて無意識になること、判断しようと思わないことです。すると、体も声も、自分だけのものでなくなり…

Q.音大にいくとプロの歌手になれますか。

A.美大に行ったら、うまく描けるようになりますが、画家になれるわけではないでしょう。(♯)

Q.劇団では、体の運動、大声での発声、早口ことば、演技指導を3人の先生で学んでいます。バラバラのまま、消化できていません。☆

A.それで、よくなる人もよくならない人もいるのでしょう。私もたくさんの稽古場に行きましたが、まず、それぞれの分野別にうまい人がいて、どれも万能にできる子、平均的にできる人がいます。総合的なレッスンで、それぞれの関連性をつけることなく、ずっ…

Q.一方のトレーニングで効果があれば、もう一方はやめて、効果のある方へ絞り込んだらよいですか。☆☆

A.私は、誰よりもこういうケースでのたくさんの例をみて、今は、両立、あるいは、複数の視点をもつことの大切さを説いています。それがここの最大のメリットになりました。そのため、一人だけのトレーナーについている人は、ほとんどなくなりました。声に…

Q.口蓋を上げろといわれました、なぜ口蓋を上げる必要があるのですか?

A.口蓋を上げてまず、効果があることといえば、共鳴腔が広がるため、音の響きが増幅されます。声帯で音声が発生し、それが口の中、鼻腔などの空間に共鳴するわけですが、口蓋が低いと、声帯との距離も短く、口腔内の容積も狭くなるわけですから、響きの少な…

Q.しっかりと聞いているのに「よく聞け」と注意されます。☆

A.聞いているつもりでも聞けていないことは多いのです。「よく聞け」というのは、集中して聞けということですから、全身を耳にして一言一句漏らさないような態度をとる、態度をみせることが大切なのです。さらに聞いたことを理解する、理解したという反応…

Q.早口ことばも、学びにいっていますが、練習するほどよくできなくなるのですか。

A.もともと、あまり声が出ないようなケースでは、逆効果になることもあります。状態をみないと何とも言えません。言語、聴覚などの行うトレーニングからやりましょう。(♯)

Q.いろんな声楽の先生につきましたが、少しはよくなったくらいに思うのです。

A.声楽も声楽の先生も、さまざまでしょうから、一概に言えませんが、声楽の先生について、4年間学んでいるのは音大生です。あなたよりたくさん長く学んでいるとして、大半は、少しよくなっていますが、そんなものです。そこからしっかりと考えてやっていく…

Q.障害者や吃音者の話は、なぜかインパクトがあると思いますが。☆

A.それは、必死に伝えたいものがあり、全身で伝えようとしているからではないでしょうか。そこから、発音や発声の不備など、いくらでも補えるものであり、そのような技術のマスターで伝わるものでないことを学びましょう。吃音の人が発するときには、声と…

Q.立石に水のようにしゃべる人は、どうも気に食わないのですが。

A.話のうまい人になっているからですね。話がうまいとは、決して褒められたことばではありません。胡散臭いとか、口が軽いようで信用ならないとか、実体験がない、心や感情がこもっていないということです。練習中や若いときは、一時そうなりやすいもので…

Q.等身大でしゃべれと注意されました。

A.自分自身の年齢やキャリアなどとかけ離れて、背伸びしたような言い方をしたのでしょうか。何か、上の人のものまねのようになったのでしょうか。自分の本心、そのままで、いつもの声しゃべり方でやってみてください。演ずるのでなく、日常のあなたに戻っ…

Q.しぜんな声、いつもの声を出せ、と言われました。

A.[M]練習中はどうしても心身に、いつもと違う力が働くものです。大きく背伸びと深呼吸して、すべてを忘れてください。無意識に使っている、日常の何気ないことばを言うところに戻してみましょう。 1、(ご飯)お変り 2、お茶 3、ちょっと 4、あっ…

Q.うまく声が出ないのでワークショップにいきました。なぜ、柔軟運動などをするのですか。☆

A.声が出ないのは、心理面での原因が多く、そこから外していく方法と、その心理面が体の症状に出て、表情も体もこわばっているので、運動や呼吸から外していく方法があります。多くは併用しますが、どちらも声が出しやすくする準備、あるいは、声の出にく…