発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

29.ブレスヴォイストレーニングメソッド

Q.声の軸とありましたが、どこにあるのですか。☆

A.私は、芯のある声、声のポジション、縦の線など、イメージを喚起することばをたくさん使います。それらは、厳密には、トレーナーと生徒の間での約束語、キィワードですから、なかなかことばだけではわかりません。わからないときは、どこか頭の片隅に置…

Q.「一調、二機、三声」とは何ですか。☆

A.「世阿弥十六部集」に「調子をば機に篭めて、さて声を出す故に『一調二機三声』とは定むるなり」とあります。調子、タイミング、そして声ということでしょう。(♯)

Q.「ハイ」という返事を使ったヴォイトレをやらせて効果が出ています。

A.「ハイ」は「ハッ」から改良した基本トレーニングです。(rf)ヴォイトレは、シンプルなところ、できるところから入ることです。もっとも出しやすい高さで出していると声量もしぜんと増します。「ハイ」に限らず、レッスンとして声をシンプルに扱うと、…

Q.ポジションというのは、息の根のようなものでしょうか。☆

A.どちらもイメージ言語なので、なんともいえません。息のポジションというのは、あまり使われず、声のポジションや共鳴のポジションなどは、体感的なマークとして使うようです。頭のてっぺんや眉間、鼻の上、頬骨、マスケラ(仮面)などは、頭声、他に胸…

Q.腹からの声を深い声というのだと思いますが、腹式呼吸にすれば出せますか。☆

A.確かにその通りなのですが、イメージとレベルの問題があります。私の使い方では、腹からの声は腹から、つまり体全体から響くような声を指します。腹式呼吸は、それに伴っているとはいえますが、一瞬の声でも出せるし、胸式でも出せなくもないでしょう。…

Q.なぜ、世阿弥の「花伝書」「花鏡」などがよく取り上げられるのですか。☆

A.芸事、特に日本の能、舞踏、歌謡において、バイブル的な存在だからです。「秘すれば花」「離見の見」「初心忘れるべからず」など、よく引用されます。この「初心」は、よく誤解されていますが、未熟な芸のことを示しています。時々の初心や、老後の初心…

Q.日本人の声が弱いとか悪いという根拠はありますか。

A.声量や声域など、これまでにも日本人あるいは日本語のデータとして、いくつか示しています。弱い、悪いというのは、何を意味しているのかで違いますが、日本人、日本語があまり強い声、よい声を必要としていなかったのなら、それを、より必要としたり評…

Q.「ケーススタディ」として、福島英のレッスンをできる限り、詳しく教えてください。

Q.「ケーススタディ」として、福島英のレッスンをできる限り、詳しく教えてください。A.ことばからオリジナルのフレージングまでの7つのエクササイズ (1) 「メロディ処理」のトレーニング (感覚を長短大小から強弱グルーヴへ)ここで述べる「メロデ…

Q.自分用にアレンジするには。

Q.自分用にアレンジするには。A.1.原曲通りにコピーする2.原曲での難しいところを捨てる (高いところなら、1オクターブ下げるか編曲する)3.メロディのアレンジをする4.歌詞を一部修正する5.メロディ、歌詞ともアレンジする歌のことば(歌詞…

Q.「声を出す」のでなく、「声は出てしまう」というのは、どういうことですか。☆☆

Q.「声を出す」のでなく、「声は出てしまう」というのは、どういうことですか。☆☆A.ヴォイスや発声とかスピーチというと、出そうとして声を出すことになるでしょう。普段喋るときや「ん」とか「アー」とか言うときは、考えませんね。私は欧米の歌を聞い…

Q.詞を読むトレーニングを教えてください。

Q.詞を読むトレーニングを教えてください。A.「もし世界に声がなければ」 (by Ei) もし世界に声がなければ 人は豊かにならないだろう 争いはやまないだろう人は救われないだろうもし世界に声がなければ 人は夢を語れないだろう 自分の思いを伝えられない…

Q.声の支えとは。

Q.声の支えとは。 A.ハミングや口の開き方が小さな音、低い音にこそ、体の支えが必要となります。体の支えとは、息の支え、声の支えと思ってください。弱い音や低い音で表現をしようとしたら、その分、体や息で支えなければ伝わりません。 「あ」では届…

Q.のどを使わないとは。

Q.のどを使わないとは。 A.のどの上から押しつけたり、のど自体に力が入ると、浅いところが鳴ります。ここは、自分の耳には大きく聞こえ、歌いやすいため、勘違いしやすいのですが、のど声です。(自主トレーニングをする人の大半は、ここで間違えます)…

Q.姿勢のチェックすることを教えてください。

Q.姿勢のチェックすることを教えてください。 A.実際の練習では、力が入らないように(特に喉に)、体をしなやかにして固めずに行なってください。前のめりにも、まっすぐにもならない程よい感じでやってください。理想は、次のチェックリストのような状…

Q.声の競技などは考えないのですか。

Q.声の競技などは考えないのですか。 A.私ほど、声の発表の場を、多くの人の研鑽と声の研究のためにいろいろと試みた経験をもつものは少ないでしょう。それを経て、今のレッスンの形にしています。それを集約したものと思っています。声や歌がいくらよく…

Q.息を聞くこととは。

Q.息を聞くこととは。 A.思えば、私が歌のレッスンで、最初に提唱したのは、息を聞くということでした。よくみていると、多くの人は、曲の音域の高いところ、大きく張ったところばかり、真似したがっているのです。 しかし、出だしの一声は、高くもなけ…

Q.声の判断基準とは、何ですか。

Q.声の判断基準とは、何ですか。 A.ひと声の完成度か歌での表現力かにもよります。 ここからは、私の体験もふまえて、声の判断基準をどう得ていくのかについて、述べます。 トレーニングを指導する立場で、もっとも知るべきことは、トレーニングの成果で…

Q.フレーズのデザインのために、「こういうのを歌え」というのはありますか。☆

Q.フレーズのデザインのために、「こういうのを歌え」というのはありますか。☆ A.どの歌でも練習の課題として、自分がデッサンを描くための、スケッチの対象としてみるとよいのです。人間を描くのもいい。静物から描いてヌードから入る。ヌードから入る…

Q.ヴォイトレとは、どこを目指しているのですか。

Q.ヴォイトレとは、どこを目指しているのですか。 A.私は一流のクラシックの声楽家と役者に基づく体と声を理想として、言語感覚、声感覚、そして、それを支える体そのものを鍛え、変えていくことにしました(ここでの「言語」というのは、意味よりも音声…

Q.トレーニングで発声の素地、器をどうつくっていくのか。

Q.トレーニングで発声の素地、器をどうつくっていくのか。 A.私のトレーニングでは、体への一定量の負荷を毎日保つことによって、体そのものを変えていきます。今のヴォイストレーニングにおいては、こういう考え方は珍しいようで、驚いてしまいます。特…

Q.本物の声とは、どんなものですか。

Q.本物の声とは、どんなものですか。 A.映画「バーレスク」のクリスティーナ・アギレラの一声は圧巻でした。もし本物の声のトレーニングというものがあれば、その結果は、このようにシンプルに、冒頭の2、3秒の声で示されるべきでしょう。しかし、日本…