発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3055.息ではなく声を出すとは?

A.これは生徒の曲を聴いていてよく注意することばです。これは生徒が何かを表現しようとした時によく私が使うことばです。
表現しようとすることはとても大事ですし当たり前のことです。しかしその表現がとても内向きな表現になっていませんか。聴いている人に向かって表現するのです。自分に向かって表現しているのはただの自己満足です。自分に向かって表現しようとする人の多くは表現しようとする時に息がもれます。これでは声が聞こえてこないのです。
自分はかっこよく歌っているつもりでも聞いている人には急に声が小さくなったように聞こえてしまいます。まずは声ありきです。
声が聞こえてこずただ表現に走るのはただの自己満足です。歌い手であるならばまずは声を鍛えてください。歌は声がきこえてきて始めて歌なのです。
イタリア人がよく「sul fiato」息の上に声を乗せてといいますがあくまでも声です。息が聞こえてきてはいけません。息の音が多いようではただの息漏れです。(♭Σ)