A. ライバルの多いなかで頑張っている人は、どうしても「他人より優れた状態でありたい」「他人よりもよい評価をもらいたい」という気持ちが高くなるのかもしれません。もちろん競争意識は大切なことだと思います。「ライバル」や「コンペティター」の存在というのは、時として自分の成長に役立てられると思います。
しかしながら、芸術の世界となると時としてこれが仇になる場合があります。特に「声」の場合、「人よりもよく見せよう」という思いが強いような人は力みやすい傾向にあります。そのため、本来、もっと自然で自由であると思われる場合でも、身構えてしまうような印象を受けてしまいます。
オーディションやコンクールなどで他人と比較されるような機会もありますが、本来であれば、芸術というのは数値化し点数で評価されるようなものではないと思います。最大のライバルは自分自身です。自分自身をいかによいように操って、自分の求める芸術的な方向に導けるかが重要だと思います。他人と比較せず、己の信じるものを大事にしましょう。そして、そのための道を地道に歩んでいきましょう。