発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q.声の出しやすさがいつも違います。

.朝起きて、声を出すと、かなり声が出し難いことに、驚いたことがある人は、少なくないでしょう。はじめは、喉の調子が悪いのかと心配したこともあるかもしれません。しかし、ストレッチや呼吸練習など、いろいろとウォーミングアップをした後は、声が出やすくなることは、実感しているでしょう。また、少し声を使い続けていると、さらに出しやすくなっていくことも、わかると思います。

ですから、歌う仕事が長時間になることが判っている場合などは、あまりウォーミングアップをせずに、歌う最初の一時間ほどを、ウォーミングアップ代わりにする声楽家も少なくありません。

はじめのうちはベストの声は出せませんが、逆に仕事の終盤に、喉の疲労の影響でベストの声が保てず、無理な発声になってしまうよりは、安全だからです。それでも、全く何もしないのでは、逆にいつもの声にしようと、喉が無意識のうちにがんばってしまったりするので、声を使わないウォーミングアップだけは実施して、ベストの声ははじめは出ないことを、肝に銘じてがんばらないようにするのです。そのうちに、声はとても出しやすくなってきますが、ここで調子に乗ってしまうと、よい声は出ても、最後まで続かない可能性もあるので、うまくコントロールすることが大切です。(♭Ξ)