A.まず、病的な声のかれではないことが前提ですが、声を使うときに、がんばり過ぎ・使い過ぎになってしまうと、声はかれやすくなります。ですから、『がんばり過ぎない・使い過ぎない』ということを、いつもこころがけることが、まず一番大切です。ここで間違ってはいけないのは、『がんばらない・使わない』というのではないということです。声を、あまり長期間、『がんばらない・使わない』でいると、廃用性萎縮で、声自体を出しにくくなってしまうこともあります。ですから、がんばって声を出していないのに声がかれるようになってきたとしたら、発声器官が弱くなっている可能性もあるかもしれません。
このような場合は、自主トレで、少し大きめの声を、一回は必ず出すようにして(喉が疲れているときは例外です)、通常の声の使い方としては『がんばり過ぎない・使い過ぎない』ということを心がけながら、少しずつ喉まわりの基礎力をアップしていくことが根本的な解決方法でしょう。
日常的に、しっかり声も出しているし、がんばり過ぎてもいないのに声がかれるという生徒さんの中には、がんばることに慣れてしまって、ちょっとがんばっただけとご本人は感じていても、実はがんばり過ぎという場合もあります。このケースでは、がんばり過ぎないようにレッスンの中で軌道修正するだけで解決することがほとんどですが、レッスン間隔が開き過ぎてしまって、喉回りがバランスを崩してしまうほど、悪循環に陥るケースもあります。このような場合は、改善にかなりの期間を要することになるので、要注意です。予防策としては、声がかれたら自主トレなど声を使うことはお休みにする。どうしても声を出さなければならないときは、脱力して弱い声を出す。決していつもどおりの立派な声を出そうとしないことが、喉を守ることになります。(♭Ξ)
A.のどがかれるということは、発声のどこかに無理がきているということなのでまずは休みましょう。一度休んで気持ちも、喉もリフレッシュして同じトレーニングをおこないましょう。それでもかれるようなら次の手を考えたほうがいいです。
一般的に私の経験上以下のようになるとかれやすいです。
・長い時間の喉の酷使
・高い音や出しづらい音を何度も歌うこと
・歌う環境の悪さ
・経験値の不足
などでしょうか。上2つはなんとなく想像つくと思います。「歌う環境の悪さ」というのは防音がきつすぎる部屋で歌いすぎると声が聞こえないために自分に聞こえるように歌いすぎて喉を酷使したり、お酒をのんで大声で喋り、カラオケ。これが一番喉こわしますね。
「経験値の不足」じつはこれが一番大きいと思います。現場に多くいる人はどこまでやったら自分ののどにダメージがくるかは理解しています。それがわからないとプロの仕事は無理です。
質問にはのどをかれさせないメニュとありますが、なにかメニュがあったとしてもそれは根本的な解決にはならないと思います。発声はあくまでもバランスの問題が大きいのでもっと発声の根本や生活環境を見直すことも大事です。
最後に案外声をださなすぎるのものどを痛める要因ですよ。(♭Σ)
A.最初から、喉に負担のかかる大きな声を出す発声ではなく、まずは、喉から遠いところから、動かしていくことが大事です。声を出す前に、まずは、身体全体をほぐすために、ストレッチをします。身体が硬くなっていると、喉にも負担が出てきて、喉のかれる原因になります。体がほぐれてきたら、ハミングで発声します。息が流れてきたら、ウのロングトーンをPPで発声します。そして、だんだん、高音を出していく発声にしていきます。(♯Ω)
A.喉がかれないようにする重要なポイントは、力を入れて声を出すという癖を無くす事が先決です。話し方ひとつをとっても、大きな要因になります。喉がかれやすい人で考えられることは、毎日たくさん声を使われる方が多いです。それから、たくさん声を使わなくても、力んで声を出す人。話す時も歌う時もです。ですから、軽く声を出すという意識を芽生えさせないといけません。大きな声で話す必要はありません。音量ではないのです。まずは、リラックス。意識してもうまくいかない人は、声量を少し落として、やさしく話す、歌う事を心得ましょう。メニューとしては、ハミングが代表的な発声法ですが、力を入れて喉を絞めてハミングしても何のメリットもありません。歌うとき、息の分量を一定にして、やさしく声帯を合わせるというイメージを作りましょう。それから、口の中の上顎の奥の軟口蓋の部分を広げるぞ!という意識で歌います。それでも力みやすい方は、リップロールから発声練習をするのもお薦めです。次に、ピアニシモで歌う。マ行やUの母音で歌うのもお奨めです。五度の和音で上から下降で歌うのも、軽く歌いやすいのでよいですよ。(♯Δ)
A.風邪などで調子を崩している時、乾燥している状態で声を出した時、自分のキャパシティを超えた歌い方をした時などに喉が枯れます。枯れないようにするためにまず気をつけることは、喉を乾燥させないこと、そしてしっかりとした呼吸法、発声法を身につけることです。自分の喉の性質について把握しておくことも大切です。しかし、喉を酷使しないために歌のトレーニングの量を減らすのも考え物です。声帯をコントロールする筋肉や呼吸のための筋肉も使わなければ衰えてしまいます。トレーニングでいきなり歌うよりも、ハミングやリップロールなどで共鳴、息の流れを意識できるメニュから始めるとよいと思います。(♯Λ)
A.人それぞれに環境の違いや話し癖(または歌い癖)がありまですので、喉がかれるようになった原因を知った上でその方に合ったメニュを使う必要があります。ただ一般的に多いのは、息の流れが少なく声が進まないため、結果として声を喉で押してしまうことが原因で喉がかれる、ということです。その場合にはやはり、メニュに呼吸の練習を必ず入れることをお勧めします。また、発声練習のフレーズはなんでも構いませんが、出だしの発音を母音にせずに「Sa」「Ha」「Fa」など無声子音で始めると、第一声を喉に当てずにすむ上に息の流れを促すのでとても効果的です。(♯α)
A.本番やリハーサル前までにリップトリルやタングトリル、カラスと呼ばれる口蓋垂を振動させながらの発声練習します。リップトリルやタングトリルなどは声帯の負担が少なく、また声帯を薄く振動させる感覚をつかむのに私には最適です。また声帯により負担のかからないように、腹背筋や後頭部のストレッチや筋トレにつとめます。つまり呼吸コントロールと声帯回りの筋肉とのバランス感覚を確かなものにします。また、私の場合『パ行』の子音で発声すると声帯を薄く振動させられるので、『パ行』で歌詞を発声することもあります。
要は、声帯を最大限薄く負担のないように、感覚的には呼吸だけで声を出せるよう体感チェックします。(♭Д)
A.喉がかれるということは、喉(声帯)に負担がかかるような発声をしているからです。かれないようにするには、正しい体の使い方、発声の仕方を習得することです。
発声の前には、まず体をほぐします。特に、首筋、肩、鎖骨の辺りを緩めることです。ここが固まっていてはよい声は出せません。
次に、豊かな呼吸ができなくてはいけません。横隔膜(腹式)の呼吸です。肋骨が外側に広がり、横隔膜が下に下がる、それを腹背筋で支える必要があります。
そしていよいよ声を出します。まずはリップロールや巻き舌などで、唇、舌、頬などの緊張をとります。十分緩んだら、今度はハミングをしてみます。そのとき、喉に違和感があってはいけません。楽に、スーっと出る感じです。声が顔面や鼻のあたりにあたっている意識がありますか?そこに向かって今度は「ハー」「ホー」と声を出します。ハミングと同じように発声できていれば大丈夫です。
このように、体を一つ一つほぐしていき、喉を温めてから歌えば声がかれることはありません。覚えるまでは時間がかかるものですが、諦めずに習得していきましょう。(♯Å)
A.声を出すときにのどに力を入れて頑張って声を出し続けたり、乾燥している状態で長時間話し続けたり、歌い続けているとのどはかれやすくなります。またタバコや過度の飲酒により、のどがかれることもあります。声帯は粘膜ですので、使いすぎたり、過度のアルコールにより充血してしまうと声帯はダメージを受けます。
充分にのどを湿らせて乾燥しにくい状態を心がけ、声を出さなければいけない時はアルコールの摂取に気をつける等の配慮をしましょう。また、身体が疲労しているとき、声帯も同じ状況です。充分な睡眠や休養を取るなどし、無理して声を出さないようにしましょう。
発声時はのどで頑張らずに身体全体を使ってお腹から声を出すようにしましょう。
丹田をポイントに深く呼吸し、その場所から声を発するようにします。実際に声を出す時、前に出そうとするあまり、無意識にのど力が入る方が多いです。身体の後ろ側の筋肉を使って声を出すようにすると、のどにあまり力が入らなくなります。(♯μ)
A.のどがかれてしまったら、しばらくの間は過度に声を使うのを止めましょう。プロとして声を使うことがお仕事なのであれば、休むことは難しいと思いますので、以下の点に注意してみてください。
のどがかれるということは、発声でのどに無理な力がかかっている可能性が考えられます。大きな声を出そうとして怒鳴るような声になっていませんか?高い音を狙いすぎていませんか?ブレスは必要にして必要なだけ吸えているでしょうか?のどがかれてしまう人、のどに力が入りやすい人は、ブレスが必要なだけ吸えていない可能性があります。ブレスがしっかり吸えることを心がけた練習をしてみてはいかがでしょうか。のどがよく開いた状態で吸うためには、口をよく縦に開いた状態で丁寧に吸うことを心がけるとよいと思います。ブレスを丁寧に吸うということは意外と難しいもので、多くの人は、最初に勢いよく吸いすぎてしまいます。その後も吸おうとして苦しくなって吸えないという現象に陥っています。
また、高音域を狙ってしまったり構えてしまう人はのどが絞まりやすく、その状態で高音域の練習を繰り返すことで、のどがかれてしまうことも考えられます。高い音に執着せず、「ひっくり返っても、音程はずしてもいい」というところに立ち戻り、滑らかに歌う事を心がけてみてください。(♭Я)
A.歌ったり喋った後に声が枯れてしまうのには、不必要な圧力や、余計な負荷がかかっているからだと考えられます。
どのくらい継続して歌っているのでしょうか?調子の良くないときは、せめて15分ごとに休憩を取るようにしてください。休息も十分に取れているにもかかわらず枯れてくるとしたら、やはり声帯の使い方が適当ではないと思われます。
次の項目に当てはまるかどうか、チェックしてみてください。「不明瞭な音になってしまう」、「音が揺れてしまう」、「変なビブラートが付いてしまう」、「口蓋が下がっている」
「音が太いような気がする」「のどのあたりに力みを感じる」「体が開いている感じがしない」
これらの現象は、どれも声帯に不必要な圧力がかかって、声枯れの原因となります。それを避ける練習として次の事に気をつけてみてください。
「声帯を薄く使う」 「軽い声で歌う」
練習メニューとしては、話すときのポジションを思い出してください。歌詞を普通の声、それより軽めで読んでみます。口を上下にあけないのがコツです。いつも話してるような軽い声のまま徐々に歌に乗せていってみてください。声帯のコントロールが大変重要になってくるので、ご自分では中々分かりずらいと思いますが、トレーナーの耳を頼りに訓練してみましょう。(♯ё)