A.私も、一つの話の中にかなり多くの情報をハイスピードで詰め込む方だし、シンポジウムなどでもかなりの極論を呈する方でした。これはよくも悪くも、そのとき、自分に望まれていた役割によるところが大きいです。話の内容は、自分に求められている役割によって決まってきます。
たとえば、実績も名もある年配の大先生が演壇に立ち、ゆったりとした口調で、「これからは皆さんも自分の足元を見つめ、しっかり歩むことですな」と言うと説得力があります。しかし、若輩者が年配者の前でそんなことを言っても、そこまで生きてきた風貌をもっ人の説得力には到底及びません。そこで若手などは、自らの動きで得たデータや情報を提示し、理論づけや仮説などで、価値の創出をしなくてはなりません。そのためにはあらかじめ、自ら創出した価値を、聞く人にうまくわからせるにはどうもっていくかを考えなければなりません。(Э)