A.喉頭を下げる筋肉は、胸の真ん中あたりまで伸びています。甲状軟骨から、肋骨の上から3本目までその筋肉が走っています。昔の先生たちは、「胸に手を当てて」とか、「胸の響きを感じて」と指導をすることがよくありました。実はこのように喉を引き下げて置く筋肉がここにあるということを、感覚的にとらえていたのでこのような文言が出てきたのかもしれませんね。
実際に声を深く、低く、喉頭を下げながら出すと胸のあたりがびりびりと振動するのがわかります。この骨は胸骨といって肋骨が生える土台となる前側なのですが、この部分を内側から外側に向かって広がっている感覚を保つと声の支えにもつながります。歌手には胸に手を当てて、手で体を押して歌う人がいますが、この支えを感じているのかもしれません。
とてもプラスに働く行為だと思います。是非、練習の中で、胸の真ん中=胸骨の上のほう=肋骨の3番目に手を当てて歌ってみてください。