発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3255.音程をとるときにポルタメントをしないように息を思い切って送ろうとすると、力で押してしまい、逆に力まずに声を出すとポルタメントもしくはフラットしてしまいます。声帯で音程をとり、声を出す前にもっとイメージすることが大事なのでしょうか。また、力みをとるコツを教えてください。

A.ポルタメントになってしまうのは癖だと思ってください。歌の時に使うことは結構ですが、発声練習のときに、無意識のうちに使っているのはよくありません。ビブラートなどと同様に、使うときは効果を狙って意識的に出すようにしましょう。
それでは、なぜポルタメントしてしまうのかというと、一言でいえば、声帯で音程を取っていないことと、腹式で歌っていないことが挙げられます。
発声のときに、ド→レやレ→ミなど2度音程を歌っているときにポルタメントはしないはずです。ポルタメントしているときは音程をとるときに時間をかけて歌っているはずです。音を移行している間に余計な音程が間に入ってきてしまうのです。音程は瞬時に変えればポルタメントはしません。
力みをとるコツは腹式(丹田)で歌うこと以外どこにも意識をもっていかないことです。力が入っているのは、余計なことをしようと頭のどこかで考えているから、しぜんと体が動いてしまうのです。脱力することは簡単そうで難しいです。トレーニングあるのみです。