A.当研究所では基本的に二人のトレーナーに付かせています。音楽を勉強する人は、大概一人の先生に長く付いて教えをうけます。このいい面としては、同じことを何度も繰り返し、上達(請負い)することが速いです。一方、悪い面としては、その教えだけが正しいものだと思い判断力にかけ、悪い癖(先生の特徴)まで受けることがあることです。
この他にも良い面・悪い面いろいろあり、どちらの体制がよいかどうかは一概に言えません。
最終的な目的としては、「トレーナーが求めるような歌を歌えるようになること」ではなく、『自分の判断で声を出せるようになる』ことなのです。二人のトレーナーについた場合、それぞれのよいところがあり、それぞれの欠点もまたあるのです。ですから、あとは本人がそのトレーナーが何を意図してレッスンをしているのかを感じ取り、自分に必要なものを学びえることが大事になるでしょう。言い方を変えれば、『いいとこ取り』をしていけばよいのです。そのためには、自分の判断力がきわめて重要な要素になることはわかると思います。