発声と音声表現のQ&Aブログ

ヴォイストレーニング専門の研究所内外の質問と、トレーナーと専門家のQ&Aブログです。 あくまで回答したトレーナーの見解であり、研究所全体での統一見解ではありません。また、目的やレベル、個人差により、必ずしもあなたにあてはまるとは限りません。参考までにしてください。 カテゴリーから入ってみると便利です。 【rf :他に詳しく答えているのがあるので、それを参考にしてくださいという表記です。】 引き続き、ご質問もお待ちしています。できるだけ順次とりあげていきます。

Q3924.舌の扱いについて教えてください

A.いろんなオペラ歌手の録画を見ているとそれぞれで違うことに気がつきます。たとえばレオ・ヌッチなどはパッサッジョから高音にかけて舌が縦にあがります。まさに垂直といった感じです。しかし国立音楽大学の小林一男教授などは舌が前にでてきます。どの母音でもです。どちらが言い悪いの問題ではなく、舌根を下げた結果おきる現象だということでしょう。

私自身はどの音域でも舌を上げるようにトレーニングしています。理由としては軟膏蓋と舌根の間に空間を作りたいからです。舌を持ち上げると発音そのものは慣れるまで不明瞭になりますが母音の訓練としては喉に来ず長時間の訓練が可能となります。舌根で支えなくなった分の身体は当然のようにつかいますしこれまでよりも呼気圧が必要になりますがとても声が楽に出るようになりますので参考になればと思います。(♭Σ