A.良い発声の時は、体の力を全く使っていないような感覚で呼吸器官がオートマティックに機能して、声が外に鋭く飛んでいく感覚があります。これは、パリーグの昨年度ホームラン王の「おかわり君」こと中村剛也選手がテレビの取材で語っていたものですが「脱力しきった感覚」と同じことだと思います。また、中村選手はバッティング練習の時に気をつけることとして、いかにゆっくりと力を抜いてバットを振るか、ということに意識を集中するそうです。
呼吸器官や喉頭懸垂筋など複雑な筋肉群は、意識をして動かそうとするよりも「動かされている感覚」に近くなるほど機能的になるものです。良い発声のときの体は、自発的な感覚よりも多発的に動かされている感覚と感じます。(♭∀)