A.声をこのように分けてみます。
a・・・自分のあこがれの俳優、ヴォーカリストの声
b・・・プロとして共通ベースとなる、俳優、ヴォーカリストというものの声
c…今の自分の声(よい状態のときの声)
d…今の自分の中でもっとも使いやすい声(主観的判断でのよい声)
e…今の自分の中の、もっともよい声(「ベターな声」)=将来性のある声(客観的判断)
f…将来の「ベストの声」(本人にわからないが、トレーナーが本人とイメージを共有していくべき声)
私のレッスンは、将来の「ベストの声」fを踏まえ、dとeをしっかりと区別することから始まります。素人とベテラン俳優、あるいは、上記のc、d、e、fの四つの声の違いは、地の声一声でもあきらかです。 せりふや歌という応用以前の日常の声、そして、その改善はそれを取り巻く生活環境にあると思います。 海外に生まれ、普通に生活して、声を使っていたら、できたであろうというところまでは、誰でもトレーニングでできる。これが、個人を主体とした俳優ベースでの、プロの声(=b)づくりです。英会話や楽器は、学べば必ず成果が表われます。俳優や声優の養成所、ヴォーカルスクールなどで、声を学んでいても、ほとんど声に成果が出ていないのは、おかしいと思いませんか。目指すのは、aでなく、b、dの各段階をふまえたfなのです。プロアーティストの声と使い方(e~c)、トレーニング中の人の声(d、f)、トレーナーの声(b)
(♭)